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飛騨山脈 ひださんみゃく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

飛騨山脈
ひださんみゃく

北アルプスとも呼ばれる。長野県と岐阜県,富山県の県境南北に延びる山地。最高峰穂高岳 (3190m) で,ほかに 3000mをこえる高峰が連なる。東は糸魚川-静岡構造線で限られて急斜面をなすが,西は飛騨高地に向ってゆるやかに低下する。北端は日本海岸に迫って親不知の急崖をつくり,南部は並行する乗鞍火山帯が占める。北部は黒部川の大峡谷によって,白馬岳から針ノ木岳まで県境に連なる後立山連峰と,富山県内に延びる立山連峰とに分れる。中央部は烏帽子岳野口五郎岳鷲羽岳三俣蓮華岳に主稜の槍ヶ岳,穂高岳の鋭い岩峰が続く。この東方には高瀬川,梓川の上流をはさんで,燕岳大天井岳常念岳などの前山が並行。南部には焼岳乗鞍岳,御嶽山などの火山がある。氷食地形があり,動植物も豊富で,登山者が多く,槍ヶ岳を中心に表銀座,裏銀座と呼ばれる縦走路が開かれている。横断道路は南部の国道 158号線だけであるが,北部にはトロリーバスロープウェーを乗継ぐ立山黒部アルペンルートがある。中部山岳国立公園に属する。

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百科事典マイペディアの解説

飛騨山脈【ひださんみゃく】

長野・富山・岐阜・新潟4県にまたがる山脈。北アルプスとも。東縁は糸魚川‐静岡構造線で限られ,大断層による急崖が発達,西縁は飛騨高地,富山平野に階段状に低下する。
→関連項目安房峠御嶽山笠ヶ岳カール岐阜[県]水晶岳富山[県]長野[県]新潟[県]鷲羽岳

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日本の地名がわかる事典の解説

〔県域外〕飛騨山脈(ひださんみゃく)


新潟・富山県境から長野・岐阜県境を南北に走る山脈。標高3000m級の急峻な山々が連なり、雄大な山岳景観を展開。日本海沿岸の親不知(おやしらず)付近から南北約100km、東西約30km。最高峰は奥穂高(おくほたか)岳(標高3190m)。北アルプスとも。東は急崖(きゅうがい)をなしてフォッサマグナの西縁線を形成、西は飛騨高地へ続く。北部は大汝(おおなんじ)山(標高3015m)を主峰とする立山連峰と白馬(しろうま)岳(標高2932m)を最高峰とする後立山(うしろたてやま)連峰に分岐、中部には槍ヶ(やりが)岳・穂高岳など3000m級の急峻な峰々が連なる。南部は焼(やけ)岳・乗鞍(のりくら)岳などの火山帯で、南西の御嶽(おんたけ)山に続く。黒部(くろべ)川・高瀬(たかせ)川・梓(あずさ)川の上流部は深い峡谷を刻む。山頂付近は雪渓がみられ、カール(圏谷(けんこく))などの氷河地形が残る。カモシカ・ライチョウなどの高山性の動物や高山植物が豊富。中部山岳(ちゅうぶさんがく)国立公園の主要部を占め、登山者が多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

飛騨山脈
ひださんみゃく

新潟、長野、富山、岐阜の四県にまたがる高峻(こうしゅん)な山脈で、日本アルプスの北部にあたることから北アルプスとよばれる。中部山岳国立公園の一部。山容は侵食が激しく、深い峡谷と鋸歯(きょし)状をなす3000メートル級の山々が続く。白馬(しろうま)岳、立(たて)山、槍(やり)ヶ岳、穂高(ほたか)岳、乗鞍(のりくら)岳などはこの山脈を代表する山々である。地質的には古生代の堆積(たいせき)岩を火成岩類の花崗(かこう)岩や(ひん)岩が貫き、場所によってはこれらを乗鞍火山帯の立山、乗鞍岳の噴出物が覆っている。山脈の東側は糸魚川(いといがわ)‐静岡構造線の西縁にあたるため全体に急斜面をなし、一方、西側へは緩傾斜をなしている。黒部川、高瀬川、梓(あずさ)川の上流は峡谷をなし、また黒部ダムなどの大ダムとそれに伴う人造湖がつくられている。立山連峰など2700メートル前後の山岳には圏谷(けんこく)(カール)などの氷食地形がみられる。弥陀ヶ原(みだがはら)、室堂平(むろどうだいら)などの高原、あるいは上高地(かみこうち)のような小盆地、白骨(しらほね)などの温泉のほか、カモシカ、ライチョウなどの高山動物や各種の高山植物がみられ、学術的にも貴重な山脈である。立山、槍ヶ岳、乗鞍岳などは長く山岳信仰の対象であった。
 近代的登山は1878年(明治11)のイギリス人ガウランドが最初で、その後イギリス人ウェストンが北アルプスを広く世に紹介した。[小林寛義]

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