(読み)レ

デジタル大辞泉 「れ」の意味・読み・例文・類語

れ[五十音]

五十音図ラ行の第4音。歯茎弾き音の有声子音[r]と母音[e]とから成る音節。[re]
平仮名「れ」は「礼」の草体から。片仮名「レ」は「礼」の終画から。

レ(〈イタリア〉re)

洋楽階名の一。長音階の第2音、短音階の第4音。
日本音名ニ音のイタリア音名。

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精選版 日本国語大辞典 「れ」の意味・読み・例文・類語

れ【れ・レ】

  1. 〘 名詞 〙 五十音図の第九行第四段(ラ行エ段)に置かれ、五十音順で第四十二位(同音のかなの重複を含めるとき、第四十四位)のかな。いろは順では第十七位で、「た」のあと「そ」の前に位置する。現代標準語の発音では、上歯茎と舌先との間で調音される有声子音 r と母音 e との結合した音節 re にあたる。「れ」の字形は、「禮」の古体」の草体から出たもの、「レ」の字形は、同じく「」の草体の末部をとったものである。ローマ字では、re と書く。

  1. ( 自発・受身・可能・尊敬助動詞「れる」(文語「る」)の未然形および連用形 ) ⇒れる〔助動〕

  1. 〘 名詞 〙 ( [イタリア語] re [フランス語] ré ) 長音階の第二音、短音階の第四音の階名。フランスおよびイタリア音名の第二の音名。

  1. ( 完了の助動詞「り」の已然形および命令形 ) ⇒り〔助動〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「れ」の意味・わかりやすい解説

五十音図第9行第4段の仮名で、平仮名の「れ」は「礼」の草体から、片仮名の「レ」は「礼」の終画からできたものである。万葉仮名では「礼、列、例、烈、連、黎、戻(以上音仮名のみ)」などが使われた。ほかに草仮名としては「(禮)」「(連)」などがある。

 音韻的には/re/で、舌先が歯茎あるいはその付近に対して1回だけはじく有声音[r]を子音にもつが、場合によって[l]が用いられることもある。和語に関する限り、助動詞「れる」や擬声・擬態語を除いて、「れ」が語頭にたつことはない。

[上野和昭]

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