OJT(読み)オージェーティー

デジタル大辞泉 「OJT」の意味・読み・例文・類語

オー‐ジェー‐ティー【OJT】[on-the-job training]

on-the-job training職場での実務を通じて行う従業員教育訓練。オン‐ザ‐ジョブ‐トレーニング。⇔オフジェーティー

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「OJT」の意味・わかりやすい解説

OJT
おーじぇーてぃー

on-the-job trainingの略。職場にいる従業員を職務遂行の過程訓練すること。職場訓練shop training、職場指導、職務上指導などともいう。教育訓練体系では、集合教育off J.T.(off-the-job training)と対照される。OJTは、集合教育では基本的、一般的事項しか訓練できないとの反省からとられるようになった方法であり、職場の上司先輩が指導、助言を与える形で訓練が行われる。やや定型化したものとしては、新従業員各人に特定の先輩従業員(スポンサー)を割り当て、スポンサーが新従業員の訓練に責任をもつスポンサー・システムがある。OJTは主として作業職についてなされるが、管理職や専門職にも適用可能である。

[森本三男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「OJT」の意味・わかりやすい解説

OJT
オージェーティー
on-the-job training

職場内訓練のこと。日常の職場のなかで,上司が随時部下に対して実際仕事に即して直接に作業や業務に必要な知識技能態度を,計画的,体系的に指導する教育訓練。これに対して職場外で集合的に比較的定型的に行われる訓練をOff JTという。管理者や監督者などが Off JTで受けた訓練も,OJTを通して実際に職場で活用され,直接の作業者や執務者の業績に反映されなければ教育の効果は上がったとはいえない。日本企業は大学などの教育機関に職業訓練をあまり期待せず,OJTによる自前の教育を重視する傾向がある。

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百科事典マイペディア 「OJT」の意味・わかりやすい解説

OJT【オージェーティー】

オン・ザ・ジョブ・トレーニングon-the-job trainingの略。実際に仕事をしながらの訓練のこと。職業訓練所などで技能を身につけてから職につくのではなく,企業に入ってから実地に技能を修得する方法。現代の産業社会に共通しているが,特に日本企業ではこの傾向が強い。また,入社した後もさまざまな職場を経験することによって,技能の幅を広げていくことも行われている。ただし,日常業務を離れて実施する研修などの〈off-JT(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング)〉を併用する企業も多い。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「OJT」の解説

OJT

日常業務を通じた従業員教育のこと。日本の企業が開発したもので、業務現場における日常的経験の積み重ねによって就業スキルを向上させていくというもの。いわゆる社会人大学院などで見られるような専門的知識やスキルを得るために業務外で行われるOffJTとは逆に、業務現場でしか得られない仕事の進め方や知識、技能を習得できる。業務現場以外の急変する環境に即した教育が可能なOffJTとともに、社員教育の相互補完的な役割を担っていると言えるだろう。

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知恵蔵 「OJT」の解説

OJT

働かせながら教育訓練する方法。実際の仕事をしながら指導するので、実地の教育になり身につく利点がある。セミナーなど仕事を離れての教育に比べ、直接仕事にも貢献することになる。セミナーや教室で研修する方法をOff JT(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング)という。

(高橋宏幸 中央大学教授 / 2007年)

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人材マネジメント用語集 「OJT」の解説

OJT

・on-the-job training
・職場内での教育訓練。特に現場で日常の業務を遂行しながら実地で上司が部下に対して計画的に教育訓練を実施することを言う。

出典 (株)アクティブアンドカンパニー人材マネジメント用語集について 情報

世界大百科事典(旧版)内のOJTの言及

【年功的労使関係】より


[背景]
 こうした年功的労使関係は経済学的には,後発工業国として発達した日本の企業が必要な熟練労働者,職員,管理者を養成し,他企業に引き抜かれないように確保するためにつくられた制度として説明される。すなわち,近代産業に必要な熟練労働者,職員,管理者を社会的に養成し訓練し供給する徒弟制度などが存在しなかった日本では,学校で基礎的教育を受けた未熟練労働者を採用し,企業内で訓練するほかなく,しかも訓練の中心をOJT(on‐the‐job‐training,職場での訓練)に頼らざるをえなかった。この場合には,勤続年数=経験年数が熟練度の高低の指標となる。…

【経営・経営管理】より


【ブルーカラーの養成と管理】

[日本的現実における年功的熟練]
 企業は,小卒,高小卒の若年層を農村や都市近郊などから雇用し,工場の技能養成施設でイロハから技術などの知識を教え,技能の養成を行った。ただし彼らの技能習得は,養成施設においてだけでなく,それ以上に工場での仕事を手伝いながら,先輩の労働者から個人的に伝承される形で身につけていくといったOJT(on‐the‐job training)の要素がより強かった。彼らの熟練は,仕事のかたわら多分に年長労働者が個人的に体得したものを徐々にのれん分けの形で伝承していく形をとった。…

【職業訓練】より

…人間の職業的能力の形成・向上は,学科教育を授ける学校教育,主として実技を授ける職業訓練,仕事をしながら習熟する職場訓練などによって達成される。通例,学校や職業訓練施設で行われる教育訓練をoff‐JT(off the job training),職場訓練をOJT(on the job training)と呼び区別している。これらの教育訓練制度は,工業技術の発達に伴う複雑な機械・装置の実現,多様かつ多種類の商品の登場,大規模経営を中心とする管理技術の発達などによって,手工業段階で支配的であった熟練職人養成のための徒弟制度に代わって,組織的かつ大規模に行われるようになってきた。…

【年功的労使関係】より


[背景]
 こうした年功的労使関係は経済学的には,後発工業国として発達した日本の企業が必要な熟練労働者,職員,管理者を養成し,他企業に引き抜かれないように確保するためにつくられた制度として説明される。すなわち,近代産業に必要な熟練労働者,職員,管理者を社会的に養成し訓練し供給する徒弟制度などが存在しなかった日本では,学校で基礎的教育を受けた未熟練労働者を採用し,企業内で訓練するほかなく,しかも訓練の中心をOJT(on‐the‐job‐training,職場での訓練)に頼らざるをえなかった。この場合には,勤続年数=経験年数が熟練度の高低の指標となる。…

※「OJT」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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