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PLL

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

PLL

電子回路技術の一種で、日本語では位相同期ループなどと呼ばれる。入力信号と周波数や位相のズレのない出力信号を生成する回路技術といえる。原理的には、PLLは内蔵の発振器からの出力信号を、PLLに入力された信号と比較して、周波数や位相の誤差分を検出し、発振器にフィードバックすることで両信号を一致させる。これにより、入力信号とズレのない出力信号が得られる。PLLを利用すると、FMまたはAM信号の復変調や、特定周波数の信号の検出、周波数の変換などが実現できる。PLLにはアナログ式とデジタル式がある。どちらかというと、後者のほうが、より性能がよく、信頼性や安定性、集積化による量産のしやすさなどで優れており、広く普及している。このPLLは、PCでも随所に使用されている。たとえばマザーボード上では、CPUやチップセットに与えるクロック信号を生成する回路にこのPLLが組み込まれており、単一の発振器から、ジャンパ設定でさまざまな周波数のクロック信号を選んで出力できるようにしている。またモデムの中でも、アナログ信号の復変調にPLLが使われている。

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デジタル大辞泉の解説

ピー‐エル‐エル【PLL】[Precautionary and Liquidity Line]

Precautionary and Liquidity Line》欧州債務危機の波及が懸念される国に、予防的に短期資金を融資する制度。国際通貨基金(IMF)が2011年11月に創設。比較的健全な経済政策を採用している国が財政危機に陥った場合、6か月間の資金を供給する。予防的流動性枠。予防・流動性ライン。

ピー‐エル‐エル【PLL】[phase locked loop]

phase locked loop》基準となる周波数の入力信号を、フィードバック制御によって自動的に補正し、正確に同期した周波数の出力信号を得るための電子回路。位相同期回路

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

PLL
ぴーえるえる

phase locked loopの略。無線通信の受信システムにおいて、受信帯域幅の中心周波数と受信電波の周波数とのずれを補正するため、ずれの大きさだけ局部発振周波数を自動的に変化させるようにした周波数制御回路をいう。到来する電波の周波数は、割り当てられた周波数との間に偏差をもっている。この偏差は時々刻々、微小な変動をしているのが常であり、受信機の側においても局部発振器の発振周波数が温度の変化などによっていくらか変動をしていたりする。このような電波を安定に受信するには、局部発振器の周波数を、受信周波数と中間周波数との和になるように、絶えず調節しなくてはならない。この調節を自動的に行わせる回路がPLLで、中間周波トランスの帯域幅の中心周波数と中心を同じくする周波数弁別器を設け、受信電波の周波数変動量を直流出力電圧の変化量として取り出せるようにする。この電圧を、VCO(voltage controlled oscillatorの略で、電圧制御発振器のこと)を併用して発振周波数を可変できるようにした局部発振器に加えて周波数を変化させ、周波数変動を相殺するようにする。このようにすると、占有周波数帯幅の非常に狭い電波を受信するとき、受信機の帯域幅をこれに適合する幅に狭めることができて雑音発生を抑えることができるから、受信感度を驚異的に向上させることができる。また衛星通信のように高い周波数を用いる通信システムの受信機では、局部発振器の発振周波数も相対的に高く、発振周波数変動の絶対値も大きいから、PLL回路による局部発振器の制御がぜひとも必要である。VCOの発振周波数の変化は可変容量ダイオード(バリキャップ)を用いて行っており、電子チューナーと同様の手法がとられている。[石島 巖]

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