幹細胞(読み)カンサイボウ

デジタル大辞泉 「幹細胞」の意味・読み・例文・類語

かん‐さいぼう〔‐サイバウ〕【幹細胞】

stem cell発生過程や、臓器組織器官の再生・維持の過程で、細胞を供給するもととなる母細胞のこと。自分と同じ幹細胞を作る能力と、体を作るさまざまな細胞に分化する能力とをあわせもつ、未分化の細胞。受精卵の一段階である胚盤胞から取り出した内部細胞塊から樹立されるES細胞や、体細胞に特定遺伝子を導入することにより樹立されるiPS細胞はすべての細胞に分化することが可能(万能細胞)。また、生体の各組織の中にある、造血幹細胞神経幹細胞皮膚幹細胞といった体性幹細胞は、血球や神経、皮膚など特定の組織を構成する細胞に分化する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「幹細胞」の解説

幹細胞

神経や皮膚、血液など体を形作るさまざまな細胞になる能力と、自己を複製して増殖する能力を持つ細胞。特定の組織や臓器に変化する体性幹細胞のほか、受精卵から作製する胚性幹細胞(ES細胞)、皮膚や血液の細胞に遺伝子を導入するなどして作る人工多能性幹細胞(iPS細胞)がある。ES細胞、iPS細胞は万能細胞とも呼ばれ、病気けがで失った臓器や組織を修復したり、機能を回復したりする再生医療に役立つと期待されている。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

世界大百科事典(旧版)内の幹細胞の言及

【造血幹細胞】より

…単に幹細胞ともいい,リンパ球や赤血球,白血球などの血液細胞のもととなる細胞をいう。骨髄など造血器官に存在する。…

※「幹細胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

一度利用した製品を捨てずにそのまま再使用すること。ごみの削減に重要だとされる「3R」の一つで、衣類・服飾品や家電などさまざまな品目が取り扱われている。リユース商品の専門店やイベント、フリーマーケット...

リユースの用語解説を読む