ずるずる(読み)ズルズル

デジタル大辞泉 「ずるずる」の意味・読み・例文・類語

ずる‐ずる

《「づるづる」とも表記》
[副]
重い物や長い物をゆっくり引きずるさま。「大きな荷物ずるずる(と)引きずる」
少しずつ滑り落ちたり、後退したりするさま。「雪の斜面ずるずる(と)滑り落ちる」
物事の決まりをつけないさま。「ずるずる(と)返事を延ばす」
音を立てて汁を飲んだり、鼻汁をすすったりするさま。また、その音を表す語。「スープずるずる(と)飲む」「はなずるずる(と)すすりあげる」
[形動]しまりのないさま。物事にだらしのないさま。「痩せてズボンずるずるになる」
「その児が生れた時分から今日まで―に改めずに」〈谷崎蓼喰ふ虫
アクセントルズル、はズルズル
[類語]じわじわじわりじんわりじりじり小刻み小出しなし崩し

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ずるずる」の意味・読み・例文・類語

ずる‐ずる

  1. ( 「づるづる」とも表記した )
  2. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
    1. 液体を吸ったりすすったりする音を表わす語。
      1. [初出の実例]「御肴に今出すこのわた、料理人お風味をするとて、ずるずるとのむところ」(出典:咄本・鹿の子餠(1772)海鼠腸)
    2. しまりなく物を引きずるさま、物が徐々にすべり動くさま、また、その音を表わす語。
      1. [初出の実例]「張合なくずるずると引入やうに体もなく覚ゑり」(出典:随筆・驢鞍橋(1660)下)
      2. 「紺絣の着物を裾長くズルズルと着て」(出典:南小泉村(1907‐09)〈真山青果〉七)
    3. 態度、様子、気持などがしまりのないさま、きちんとしたけじめがつかずにそのままの状態が続くさま、また、けじめをつけずにそのままの状態を続けるさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「目に移て、ずるずると蕩て、どうやらしたことで斯(かふ)成ったと謂やうに失ふてくるぞ」(出典:絅斎先生敬斎箴講義(17C末‐18C初))
      2. 「同輩の乱暴を牽制するでも無く、ずるずる傍観者で居たのは、〈略〉実に男らしく無い仕打で」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三)
  3. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙
    1. 態度、様子、気持などがしまりのないさま。きちんとけじめをつけず、そのままの状態で時をすごすさま。
      1. [初出の実例]「女房のお政は、お摩りからずるずるの後配(のちぞひ)」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
    2. ふぞろいであるさま。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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