出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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古代ローマの花と豊穣(ほうじょう)の女神。オウィディウスの『祭暦』Fastiによれば、彼女はもともとクロリスChlorisという名のギリシアのニンフであったが、西風ゼフィロスに求愛されてすべての花を支配する力を与えられたという。彼女は古くから崇拝され、花と花による実りを守護した。その祭礼「フローラリア」では、豊作を祈る祭りにふさわしく、陽気でしかも卑猥(ひわい)な行事「フローラリア祝祭劇」が催された。またその神殿は、パラティンの丘にあったという。
[伊藤照夫]
イタリアの文芸評論家。B・クローチェの影響下に書かれた『ロマン派から未来派へ』(1921)が処女作。ファシズム期には『ラ・クリーティカ』誌の編集長を務め、反体制的姿勢により教職を追われる。1952年からボローニャ大学文学部教授。主著は『20世紀の文化』(1934)、『現代詩学論考』(1949)、彼の評論活動の集大成ともいうべき『イタリア文学史』全五巻(初版1940、決定版1962)などである。
[鷲平京子]
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
… しかしながら,このような解釈と方向づけは,ファシズムの時代に沈黙し,社会的責務を果たしえなかったイタリア現代詩の亀裂を,故意に隠蔽するものであるとして,クアジモドが激しく異議を唱えた。彼が主張するように,〈エルメティズモ〉の詩が初めて本格的に論じられたのは文学史家フローラの評論《ヘルメスの詩》(1936)においてであった。このなかで,フローラはウンガレッティの句読点なしの短詩型をもっぱら〈断片主義〉の詩法ととらえ,〈エルメティズモ〉の本流をむしろクアジモドの詩作のほうに認めようとした。…
※「フローラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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