フローラ(英語表記)Francesco Flora

デジタル大辞泉 「フローラ」の意味・読み・例文・類語

フローラ(〈ラテン〉Flora)

《「フロラ」とも》
ローマ神話の、花と豊穣ほうじょうと春の女神。
(flora)「植物相しょくぶつそう」に同じ。
[補説]作品名別項。→フローラ

フローラ【Flora】[絵画]

ティツィアーノ絵画カンバス油彩。縦79センチ、横63センチ。高級娼婦モデルに花と豊穣の女神フローラを描いたものとされる。ティツィアーノの初期代表作の一。フィレンツェウフィツィ美術館所蔵。

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精選版 日本国語大辞典 「フローラ」の意味・読み・例文・類語

フローラ

  1. フロラ

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改訂新版 世界大百科事典 「フローラ」の意味・わかりやすい解説

フローラ
Francesco Flora
生没年:1891-1962

イタリアの文芸評論家。B.クローチェの影響を受けて執筆した《ロマン派から未来派へ》(1921)を皮切りに著作活動に入る。ファシズム期には《ラ・クリティカ》誌の編集長を務め,反体制的姿勢により教職を追われる。1952年からボローニャ大学文学部教授。《20世紀の文化》(1934),《エルメティズモの詩》(1936),《現代詩学論考》(1949)などが主著であるが,《イタリア文学史》(全5巻。初版1940,増補改訂版1962)こそは彼の評論活動の集大成であり,F.デ・サンクティスに次ぐイタリア文学史の古典ともいうべき大著である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フローラ」の意味・わかりやすい解説

フローラ
Flora, Francesco

[生]1891.10.27. コッレサンニータ
[没]1962. ボローニャ
イタリアの批評家。雑誌『クリティカ』の編集主幹をつとめ,『近代文学』 Letteratura moderneを創刊。未来主義やダンヌンツィオの影響を受け,クローチェの理想主義的美学を根底にして,詩の音楽性や形式に重点をおいた批評活動を展開。主著『ロマン主義から未来主義へ』 Dal romanticismo al futurismo (1921) ,『イタリア文学史』 Storia della letteratura italiana (40~42) ,『レオパルディの詩学と詩』 Poetica e poesia di Giacomo Leopardi (49~50) ,『イタリア現代作家論』 Scrittori italiani contemporanei (52) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フローラ」の意味・わかりやすい解説

フローラ(女神)
ふろーら
Flora

古代ローマの花と豊穣(ほうじょう)の女神。オウィディウスの『祭暦』Fastiによれば、彼女はもともとクロリスChlorisという名のギリシアニンフであったが、西風ゼフィロスに求愛されてすべての花を支配する力を与えられたという。彼女は古くから崇拝され、花と花による実りを守護した。その祭礼「フローラリア」では、豊作を祈る祭りにふさわしく、陽気でしかも卑猥(ひわい)な行事「フローラリア祝祭劇」が催された。またその神殿は、パラティンの丘にあったという。

[伊藤照夫]


フローラ(Francesco Flora)
ふろーら
Francesco Flora
(1891―1962)

イタリアの文芸評論家。B・クローチェの影響下に書かれた『ロマン派から未来派へ』(1921)が処女作。ファシズム期には『ラ・クリーティカ』誌の編集長を務め、反体制的姿勢により教職を追われる。1952年からボローニャ大学文学部教授。主著は『20世紀の文化』(1934)、『現代詩学論考』(1949)、彼の評論活動の集大成ともいうべき『イタリア文学史』全五巻(初版1940、決定版1962)などである。

[鷲平京子]

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知恵蔵 「フローラ」の解説

フローラ

植物相」のページをご覧ください。

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デジタル大辞泉プラス 「フローラ」の解説

フローラ

イタリア、ルネサンスの画家ティツィアーノの絵画(1515)。原題《Flora》。花と豊穣の女神フローラと娼婦のフローラの両方の姿を描いたものとされる。初期の代表作の一つ。フィレンツェ、ウフィツィ美術館所蔵。

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世界大百科事典(旧版)内のフローラの言及

【エルメティズモ】より

… しかしながら,このような解釈と方向づけは,ファシズムの時代に沈黙し,社会的責務を果たしえなかったイタリア現代詩の亀裂を,故意に隠蔽するものであるとして,クアジモドが激しく異議を唱えた。彼が主張するように,〈エルメティズモ〉の詩が初めて本格的に論じられたのは文学史家フローラの評論《ヘルメスの詩》(1936)においてであった。このなかで,フローラはウンガレッティの句読点なしの短詩型をもっぱら〈断片主義〉の詩法ととらえ,〈エルメティズモ〉の本流をむしろクアジモドの詩作のほうに認めようとした。…

※「フローラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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