レンヌ(英語表記)Rennes

デジタル大辞泉 「レンヌ」の意味・読み・例文・類語

レンヌ(Rennes)

フランス西部、ブルターニュ地方の地方政府所在地。イル‐エ‐ビレーヌ県の県都でもある。ブルターニュ半島東部、レンヌ盆地のイル川とビレーヌ川の合流点に位置する。紀元前よりケルト系民族の定住地があり、1世紀頃から古代ローマの属州として栄えた。中世にはブルターニュ公国首都になった。19世紀に建造された新古典主義様式のサンピエール大聖堂があるほか、巡礼地モンサンミッシェルへの観光拠点としても知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「レンヌ」の意味・わかりやすい解説

レンヌ
Rennes

フランス北西部,ブルターニュ半島,イル・エ・ビレーヌ県の県都。人口20万6229(1999)。イル川とビレーヌ川の合流点にあり,5世紀ごろまでコンダテ(ケルト語で〈合流点〉の意)と呼ばれて,カエサルの定めたレドネス族の主都であった。ブルターニュ公国成立(9世紀)後は公の居城があり,商工業の活発な港湾をもつナントと首都の地位を争った。フランス王国へ併合(1532)されてのちは革命に至るまで,ブルターニュの州権を代表する高等法院が当地に置かれ,首都の地位を固めた。1720年に大火があったため古い建物は少ないが,ジャック・ガブリエル(1667-1742)の都市計画で再建された都心は,行政,教育,文化の中心地にふさわしい景観を呈している。近年郊外にシトロエンの自動車工場など大工場が進出し,郊外住宅地も拡大して,経済的機能も次第に強化されつつある。
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百科事典マイペディア 「レンヌ」の意味・わかりやすい解説

レンヌ

フランス北西部,ブルターニュ半島基部,イル・エ・ビレーヌ県の県都。肥沃なレンヌ盆地中央,イル,ビレーヌ両川の合流点にある。農産物取引の中心。自動車,出版,電子機器,機械工業情報産業が行われる。大学(1735年創立)がある。中世ブルターニュ公国の中心地であった。20万9613人(2006)。
→関連項目ブルターニュ

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