(読み)フン

デジタル大辞泉 「奮」の意味・読み・例文・類語

ふん【奮】[漢字項目]

[音]フン(呉)(漢) [訓]ふるう
学習漢字]6年
ふるい立つ。気力をふるう。「奮起奮迅奮戦奮発感奮興奮発奮

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「奮」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 16画

[字音] フン
[字訓] ふるう・はげむ・いさましい

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
金文字形は衣+隹(とり)+田。金文の奪の字形は衣+隹+(ゆう)(手)の会意字で、両者の字形に通ずるところがある。〔説文〕四上に「(と)ぶなり」と大いに飛ぶ意とし、「(すい)の田上に在るに從ふ」と字形を解するが、それでは字の立意を説きがたい。金文の奮・奪がともに衣に従うのは、哀・(衰)・(かい)(懷)・(かん)()など、死喪の礼に関する字がみな衣に従うのと同じく、奮・奪も霊の与奪に関する字であり、隹は鳥形霊の観念を示すものとみてよい。奮字の従う田は、(旧)字の従う臼とともに、鳥を留めておく器の形と考えられる。これによって留止することをという。奮はその留止をしりぞけて奮飛する意。奪は奮飛し奪去することを示す字と考えられる。

[訓義]
1. ふるう、はばたく、とぶ、あがる。
2. はげむ、すすむ、きほう、さかん。
3. いさましい、つよい、たける。
4. いかる、いきどおる、ほこる。
5. うごく、ゆする。

[古辞書の訓]
名義抄〕奮 フルフ・アキラカニ 〔字鏡集〕奮 ウゴク・コハシ・イカル・アキラカナリ・フルフ・ノブ・トブ

[語系]
奮piunは・焚biunと声義近く、は内にあるものが勢いよく外にあらわれる意、焚は火勢が外にあらわれる意である。

[熟語]
奮衣奮威奮恚・奮意・奮逸・奮気・奮起奮棄奮矜・奮・奮苦・奮激・奮撃・奮呼・奮死・奮志奮翅奮辞奮疾・奮首・奮袖奮竦・奮翔・奮心・奮振・奮迅奮訊・奮戦・奮然・奮・奮藻・奮張・奮・奮怒・奮討・奮闘・奮発奮臂・奮飛・奮武奮袂・奮躍・奮勇・奮涌・奮揚・奮翼・奮雷・奮旅・奮力・奮奮励
[下接語]
感奮・奮・矜奮・亢奮・昂奮・興奮・自奮・振奮・迅奮・争奮・発奮・雷奮

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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