女峰山(読み)ニョホウサン

デジタル大辞泉 「女峰山」の意味・読み・例文・類語

にょほう‐さん【女峰山】

栃木県北西部、日光市北西にある山。標高2483メートル。日光火山群東部の成層火山で、北麓鬼怒川南麓大谷だいやが流れる。南麓に二荒山ふたらさん神社東照宮などの社寺がある。

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日本歴史地名大系 「女峰山」の解説

女峰山
によほうさん

帝釈たいしやく山の東方に連なり、塩谷郡栗山くりやま村との境にある。如宝山、女貌山(日光山志)とも記される。標高二四六三・五メートル。東隣の赤薙あかなぎ山と一体をなす、日光火山群のなかでは最古の火山。「堂社建立記」には「如宝嶽」とあって勝道が山頂に滝尾たきのお権現を祀り、如宝権現と号したと記す。現在山頂には滝尾神社奥社の女峰山神社がある。祭神は田心姫命。古来男体山に対する女体によたい山として信仰された。日光修験の入峰修行の一つ惣禅頂、すなわち勝道の男体山登頂の道をたどる修行の行場で、山頂と女峰山神社周辺に遺跡がある。行者堂から出発した禅頂道は北西へと登り、一之宿いちのしゆく殺生禁断せつしようきんだん石碑稚児ちごはか白樺金剛しらかばこんごう八風の岩室はつぷうのいわむろ(露岩台地)黒岩箱石金剛はこいしこんごうから唐沢からさわ宿へ至る。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「女峰山」の意味・わかりやすい解説

女峰山
にょほうさん

別称女貌山,女体山。栃木県北西部,日光火山群東部にある火山。標高 2376m。東の赤薙山 (2010m) とともに一つの火山体で,噴火口は女峰山と赤薙山の中間にある。開析の進んだ成層火山で,放射状の浸食谷が発達。山体は複輝石安山岩を主とし,玄武岩質,石英安山岩質の溶岩角礫岩が交互に堆積。北斜面のハイマツ,南斜面霧降高原のヤシオツツジ,ニッコウキスゲ群落は有名。南東麓に二荒山神社,日光東照宮,輪王寺がある。

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世界大百科事典(旧版)内の女峰山の言及

【男体山】より

…二荒(ふたら)山,日光山,黒髪山ともいう。北東には大真名子(おおまなご)山(2375m),小真名子山(2323m),女峰(によほう)山(2464m),赤薙(あかなぎ)山(2010m),北西には太郎山(2368m),山王帽子(さんのうぼうし)山(2085m)が連なり,戦場ヶ原,湯ノ湖を隔てた白根山(日光白根)などとともに日光火山群を形成する。うち男体,女峰,太郎の三つの山は日光三山(広義の日光山)とも呼ばれる。…

※「女峰山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」