胃腸のさまざまな炎症・疾患群について用いられる総称。胃や腸の急性炎症では、多くの場合両者が同時に存在して急性胃腸炎の形をとる。原因は食事の不摂生、大腸菌やサルモネラ菌などいわゆる食中毒菌によるもの、ロタウイルスやノロウイルスなどのウイルスによるもの、感冒や気管支炎など腸管外感染、水銀、ヒ素、リンなどの中毒、寄生虫などの機械的刺激、腹部の冷却、アレルギーなどである。症状は急激な悪心、嘔吐(おうと)で始まり、ついで多少激しい腹痛とともに、初めは悪臭ある不消化便、まもなく水様性下痢となり1日十数回に及ぶ。また頻回の嘔吐があり、初めは食物残渣(ざんさ)、のちには胆汁が混じる。発熱は一定しないが、細菌性のものでは高熱を発する。重症では脱水症となる。診断は症状から容易であるが、原因を明らかにすることはかならずしも容易でない。
治療は、水分を十分に補給することが基本である。嘔吐や下痢が長引く場合は輸液、水分と電解質の補給を行う。症状の改善にしたがい流動食から普通食に移行する。脱水症には補液を行い、特定の細菌性のものには抗生物質を与える。
[増田久之・荒川弘道]
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