表土(読み)ヒョウド(その他表記)surface soil

精選版 日本国語大辞典 「表土」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐どヘウ‥【表土】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 土壌の最上層。軟らかくまた有機物に富む。植物は主としてここから養分を吸収する。
    1. [初出の実例]「火山岩たる、元と地皮の皺縮せる際、熱気を揮霍し、余怒激し爆然表土の上に噴き来り」(出典:日本風景論(1894)〈志賀重昂〉四)
  3. 岩盤表面を覆っている未凝固堆積物の総称
  4. 考古学で、遺跡の上に堆積した土層。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「表土」の意味・わかりやすい解説

表土
ひょうど
surface soil

土壌学上の用語で次の土層をさす。土壌は地下の母材地質物質が、その場所の気候植生の作用を受けて変質した生成物であるから、一般に地表に近い部分ほど変わり方の度合いは大きい。可溶性成分の溶脱や腐植物質の付加を強く受ける表層の部分を表土とよび、若干の成分が集積をおこしたり粘土分の生成をみる下層の部分(下層土)と区別する。耕地では耕具によって攪拌(かくはん)され、あるいは作物の根が集まる地表面直下(深さ30センチメートル前後)が表土で、それ以下の心土(しんど)(鋤床(すきどこ)などとよばれるやや固められた層)とは土性や構造が異なるのが普通である。

[浅海重夫]

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最新 地学事典 「表土」の解説

ひょうど
表土

surface soil ,capping ,regolith

狭義には土壌を上部の土層と下部の下層土に分けた場合の土層をいう。一般に風化が進み,有機物に富み,組織は膨軟で,暗色ないし黒色を呈する部分。また,一般に下層土との境がはっきりしており,土壌微生物の多くが生息している。広義には,岩盤の上にのる風化残留物をはじめ沖積物や風成あるいは氷河堆積物などをも含む部分で,被かぶりともいわれる。十分に風化しきっていない岩盤の一部をも含む場合がある。探鉱あるいは露天掘りの場合に,その厚さを判定しておくことは,採鉱の経済性の見地からみて重要。

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岩石学辞典 「表土」の解説

表土

saprolite: 岩石が確実にその場で風化生成した残留土壌[Becker : 1895, Pettijohn : 1949, Ollier : 1969].ギリシャ語のsaprosは腐敗した,汚い,もろい,つまらない,の意味.
regolith: →風化層

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「表土」の意味・わかりやすい解説

表土
ひょうど
surface soil

地表面をなす上部の土層をいう。風化が進み,腐植に富んで黒色または暗色を呈する。有機物に富み,土壌微生物が多く,植物の養分,水分の供給源となっている。

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