貫入(読み)カンニュウ

デジタル大辞泉 「貫入」の意味・読み・例文・類語

かん‐にゅう〔クワンニフ〕【貫入】

[名](スル)
貫いて入ること。また、突き抜いて入れること。
マグマ地層岩石内に入り込んで固まり、新しい火成岩体をつくること。
貫乳かんにゅう

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精選版 日本国語大辞典 「貫入」の意味・読み・例文・類語

かん‐にゅうクヮンニフ【貫入】

  1. 〘 名詞 〙
  2. つらぬいてはいること。つきぬいて入れること。
    1. [初出の実例]「腮(あご)の肉の内より、直ちに上の牙床骨に貫入(クヮンニウ)(〈注〉トヲル)し」(出典:造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉八)
  3. 地下深所のマグマが、岩石の割目や、地層中に押し入って固まること。迸入(へいにゅう)。〔英和和英地学字彙(1914)〕

ぬきれ【貫入】

  1. 〘 名詞 〙じゅず(数珠)」の異称。
    1. [初出の実例]「ひとりねの身をも放たでぬきれこそ我が手枕のふしのなりけれ」(出典:七十一番職人歌合(1500頃か)三二番)

ぬき‐いれ【貫入】

  1. 〘 名詞 〙 鞭の握りの上端に通して先を結び合わせた革緒。鞭を手離さないように手首を入れるためのもの。〔運歩色葉(1548)〕

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最新 地学事典 「貫入」の解説

かんにゅう
貫入

intrusion ,injection ,magmatic emplacement

地下深部で発生したマグマが地殻内の種々の深さに上昇する現象。迸入とも。地表にでてくる噴出(extrusion)に対する語。固結した岩体を貫入岩体という。周囲の岩石の構造に対し調和的岩体(concordant intrusives)にシル・ラコリス・ファコリスロポリスなど,非調和的岩体(discordant intrusives)に岩脈・岩床・ビスマリス・コノリスバソリス・岩株・ボスなどがある。マグマの貫入機構は,マグマが側方に広がりながら母岩を押し分けて貫入するものと,母岩の褶曲部や剪断帯にできたすきまに受動的に貫入するものとに大別。前者はforceful injection(H.Closs, 1925)・active intrusion(H.H.Read, 1961),後者はpermissive emplacement(H.Closs, 1925)・passive intrusion(H.H.Read, 1961)という。前者はメソ帯の整合的プルトンに多く,ドーム状の初生流動構造と接触部における母岩の構造の乱れが特徴的。成層岩体の成層面を押し広げるシル・ラコリス・ロポリスの貫入機構やストーピングはこの典型的な例。これに対し,コールドロン貫入やコノリスの貫入機構はpermissive emplacementの代表例とされている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「貫入」の意味・わかりやすい解説

貫入
かんにゅう

施釉(せゆう)陶磁器の釉面に現れたひび割れについての日本での呼称。貫入の語源官窯(かんよう)にあるとされる。すなわち、中国の南宋(なんそう)官窯の名高い青磁が、釉(うわぐすり)に大小のひびが入った装飾によって特色を発揮したため、官窯の転じた貫入が釉薬のひび割れをさすこととなった。貫入には、釉薬と素地との収縮率の相違から生じる場合と、釉薬が長年の風雪を経て生じる場合とがある。

[矢部良明]

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岩石学辞典 「貫入」の解説

貫入

injection: 注入作用(injection)のこと.
intrusion: マグマあるいはそれの多少とも固結した岩塊が,地下のある深さの既存の岩石中に入り込んで位置を占めて,新しい火成岩体を形成する過程[片山ほか : 1970].この語は固化したマグマによって形成された岩石の塊を述べる名詞としても使用される.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「貫入」の意味・わかりやすい解説

貫入
かんにゅう

貫乳,開片ともいう。素地と釉 (うわぐすり) の膨張率の差などによって,陶磁器の釉に細かいひびの入った状態をいう。一種の装飾とみなされ,鑑賞上の重要な見どころとされる。

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世界大百科事典(旧版)内の貫入の言及

【岩脈】より

…垂直に近い板状貫入岩体。直立していないものは岩床という。…

※「貫入」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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