貫首(読み)カンジュ

デジタル大辞泉 「貫首」の意味・読み・例文・類語

かん‐じゅ〔クワン‐〕【貫首/貫主】

《「かんしゅ」とも。貫籍上首の意から》
天台座主ざす異称。のちに、各宗総本山や諸大寺住持にも用いられる。貫長管主
かしらに立つ人。
顔回は―の弟子にて」〈曽我一一
蔵人頭くろうどのとうの異称。かんず。
「―以下いげ怪しみをなし」〈平家・一〉

かん‐ず〔クワン‐〕【貫首/貫主】

かんじゅ(貫首)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

山川 日本史小辞典 改訂新版 「貫首」の解説

貫首
かんじゅ

「かんしゅ・かんず」とも。貫主とも。貫籍(戸籍)で上首の意から転じて,一つの集団で最上席の者をいう。公卿を除く殿上人(てんじょうびと)中の最上席の者である蔵人頭(くろうどのとう)や,諸道得業生(とくごうしょう)が貫首と称される。また一宗一派の上首の意から,天台座主(ざす)や本山・大寺の管長も貫首と称された。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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