デジタル大辞泉
「木瓜」の意味・読み・例文・類語
ぼ‐け【木=瓜】
バラ科の落葉低木。高さ約2メートル。枝にとげがあり、葉は楕円形で縁にぎざぎざがある。春、葉に先だって、紅・淡紅・白色や絞りの5弁の花が咲く。実は球状で夏に黄色に熟し、香りがある。中国の原産で、庭木にされる。ぼっか。もけ。《季 花=春 実=秋》「四阿や此処に春ゆく―二輪/水巴」
もっ‐こう〔モクカウ〕【木×瓜】
紋所の名。鳥の巣が卵を包んでいるように見える図柄。また、ウリを輪切りにした形を図案化したものともいう。すだれの帽額に多く用いたところからいい、「木瓜」と当てて書いた。窠紋。もこう。
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ぼ‐け【木瓜】
〘名〙
① バラ科の落葉低木。中国原産で、日本では観賞用に庭などに植えられる。高さ一~二メートル。
小枝にとげがある。葉は有柄、長楕円形または
卵形で縁に細鋸歯
(きょし)がある。四~五月に、径三センチメートルぐらいの五弁花が咲く。花は紅・淡紅・白色またはそれらの絞
(しぼ)り。果実は卵形か
球形で長さ約五センチメートル。黄緑色に熟す。
和名は中国産のマボケの漢名「木瓜
(ぼくか・ぼっか)」から。漢名、貼梗海棠。もけ。もっか。ぼっか。
▼ぼけの花 《季・春》
▼ぼけの実 《季・秋》
※雑談集(1305)一〇「
転筋の病には木瓜あぶりて、さすりなづれば愈ゆ」
もっ‐こう モクカウ【木瓜】
〘名〙
① 紋所の名。鳥の巣が卵を包んでいるもの。
一説に、蜂の巣をかたどったもの、または瓜を輪切りにしたものを図案化したものともいう。簾
(すだれ)の帽額
(もこう)に多く用い、木瓜とあて字した。木瓜、四方木瓜、
唐木瓜、割り木瓜などがある。もこう。
窠文(かもん)。〔伊京集(
室町)〕
② (常磐津節の
家元の
定紋が角木瓜であるところから) 常磐津節をしゃれていった語。
※雑俳・柳多留‐六九(1817)「もっこうの娘をいつかかつぎ出し」
③
天秤(てんびん)の針の尖端を取囲む①に似た金属。
もっ‐か モククヮ【木瓜】
〘名〙 バラ科の植物、ボケ、クサボケ、カリンなどの果実をさす。漢方で嘔吐(おうと)・下痢・水腫・転筋などに用いる。〔伊京集(室町)〕
※諸人日用宝(1737)上「木瓜(モックヮ)を粉にして〈略〉脚気のいたむ所、はれたる所へひたものひくべし」
も‐け【木瓜】
〘名〙 植物「
ぼけ(木瓜)」の古名。〔本草和名(918頃)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
木瓜 (ボケ・ボクカ;モクカ)
学名:Chaenomeles speciosa
植物。バラ科の落葉低木,園芸植物,薬用植物
木瓜 (キュウリ)
学名:Cucumis sativus
植物。ウリ科の一年生つる植物,園芸植物,薬用植物
木瓜 (ボケ)
植物。バラ科の落葉小低木,園芸植物,薬用植物。クサボケの別称
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報