アイルランド美術(読み)アイルランドびじゅつ(英語表記)Irish art

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アイルランド美術」の意味・わかりやすい解説

アイルランド美術
アイルランドびじゅつ
Irish art

ラ・テーヌ文化に属する若干の遺品アイルランド美術最古のものである。これらをもたらしたのは大陸より移住定着したケルト人で,彼らの螺旋文を主体とする特異な芸術は,5世紀の修道院活動以後,写本浮彫七宝十字架などにおいて,先ロマネスク美術の重要な一部分を形成した。7世紀後半から8世紀がその開花期であり,『ダロウの書』『リンディスファーン福音書』『ケルズの書』が生れる。9世紀のバイキング侵略,ヨーロッパ大陸のロマネスク美術の優位などによって,12世紀以後アイルランドは,ヨーロッパ大陸,イギリスの動向に従う。 18~19世紀には W.マルレディ,W.オーペンなどの画家を生んでいる。

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