大学事典 「インドネシア大学」の解説
インドネシア大学[インドネシア]
インドネシアだいがく
インドネシアを代表する高等教育機関。20世紀初頭,オランダ植民地期のジャワに設立された医学校をはじめとする複数の専門学校を前身とする。1945年8月のインドネシア独立宣言の後,オランダ政府はジャワの再占領を試み,独立前に開設していた諸学校を47年に再開させた。それらを1950年にインドネシア大学(Universitet van Indonesie)として統合し,ジャカルタ(医学,法学,文学,哲学),ボゴール(獣医学,農学),バンドン(工学),スラバヤ(医学),マカッサル(経済学)の各都市に諸学部を開設した。1954年から63年にかけて,ジャカルタ以外にある学部はそれぞれ独立した大学となった。インドネシア大学は1955年にUniversitas Indonesiaとインドネシア語表記の名称に変更し,63年以降は13の学部(医学,歯学,数学,科学,文学,法学,経済学,工学,心理学,社会・政治学,公衆衛生学,コンピュータ学,看護学)をもつ総合大学となった。近年はグローバルな教育・研究協力にも積極的で,アメリカ,オランダ,オーストラリア,シンガポールの主要大学のほか,東京大学や京都大学と交流がある。2000年に国有法人化された。
著者: 中田有紀
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報