オーティス(読み)おーてぃす(英語表記)James Otis

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーティス」の意味・わかりやすい解説

オーティス(Elisha Graves Otis)
おーてぃす
Elisha Graves Otis
(1811―1861)

アメリカ発明家、企業家。バーモント州ハリファックスに生まれる。いくつもの職業を転々としたのち、寝台工場の建設に携わった。その過程で安全装置付きのエレベーターを発明、これによって高層ビル建築が可能となった。1861年1月オーティス・エレベーター会社(1976年にユナイテッド・テクノロジー社と合併し、同社完全子会社となった。)を創設したが、3か月後に死去事業息子に引き継がれ、後年、世界最大のエレベーター会社へと発展した。

[小林袈裟治]


オーティス(James Otis)
おーてぃす
James Otis
(1725―1783)

アメリカ独立革命初期の指導者。1761年にイギリス政府の臨検令状による貿易統制政策に反対する訴訟で名をあげ、植民地人の権利擁護のため論陣を張り、65年の印紙税法会議では指導的役割を演じ、68年のタウンゼンド諸法に反対して不買同盟結成に尽力した。一方、マサチューセッツ植民地の内政主導権をめぐって、オーティス一族を代表してトーマス・ハッチンソン一派に対抗した。69年、国王官吏との争論中に倒れ、以後政界から退いた。

[富田虎男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーティス」の意味・わかりやすい解説

オーティス
Otis, Harrison Gray

[生]1768.10.8. ボストン
[没]1848.10.28. ボストン
アメリカ建国期の政治家。 J.オーティスの甥。連邦下院議員 (1797~1801) で連邦派指導者として,大統領 J.アダムズの対フランス和解政策を支持。 1814年のハートフォード会議では連邦政府と断絶することに反対。のち連邦上院議員 (17~22) やボストン市長 (29~31) を歴任。

オーティス
Otis, James

[生]1725.2.5. マサチューセッツ,バーンスタブル
[没]1783.5.23. マサチューセッツ,アンドーバー
アメリカ植民地時代の弁護士,政治家。本国の臨検令状や課税政策に対し,イギリス市民としての権利を主張して抵抗したことで有名。

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