ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カズンズ」の意味・わかりやすい解説
カズンズ
Cozzens, James Gould
[没]1978.8.9. フロリダ,スチュアート
アメリカの小説家。ハーバード大学2年のとき処女作『混乱』 Confusion (1924) を出版,その後『サン・ペドロ号の遭難』 S. S. San Pedro (31,スクリブナー賞) ,『最後のアダム』 The Last Adam (33) ,『人間同士』 Men and Brethren (36) ,『正しき者と正しからぬ者』 The Just and the Unjust (42) ,『儀仗兵』 Guard of Honor (48,ピュリッツァー賞) ,『愛に憑かれて』 By Love Possessed (57) ,『朝,昼,夜』 Morning,Noon and Night (68) などを発表。特に『愛に憑かれて』は驚異的な売行きを示したが,理性的で保守的な風俗小説作家という以上の評価は受けていない。
カズンズ
Cozens, Alexander
[没]1786.4.23. ロンドン
ロシア生れのイギリスの風景画家,図案家,文筆家。 1742年イギリスに渡り,一時ローマに滞在したが 46年以後イギリスに定住し,絵の教師をするかたわら制作および文筆活動にたずさわる。水彩画の第一人者である J.カズンズは彼の息子。作品の大部分は水彩画と素描。著作には,偶然にできた汚点をもとに作品を完成させる「ブロット・ドローイング」を論じた"A New Method of Assisting the Invention in Drawing Original Compositions of Landscape" (1782頃) ほかがある。
カズンズ
Cozens, John Robert
[没]1797.12. ロンドン
イギリスの水彩風景画家,図案家。 A.カズンズの息子。 1776~79年および 82~83年のイタリア旅行中に描いた多くの風景素描をのちに水彩画に仕上げ,その詩情に富む画風によってイギリスの多くの風景画家に大きな影響を与えた。 J.ターナー,T.ガーティンは彼の水彩画を模写してその手法を学んだ。 93年発狂。作品は大英博物館に 37点,ビクトリア・アンド・アルバート美術館に 28点所蔵されている。
カズンズ
Cousins, Norman
[没]1990.11.30. ロサンゼルス
アメリカのジャーナリスト,平和運動家。コロンビア大学卒業。新聞記者などを経て 1940年『サタデー・レビュー』誌編集者 (1942社長兼編集長) 。 53年日米交換教授として来日。 54~56年世界連邦主義者連合会会長 (56名誉会長) 。 65年以来世界連邦主義者世界協会会長。 71年『サタデー・レビュー』社を退社し,『ワールド・マガジン』を創設。ナショナル教育テレビ,サミュエル・グレス財団などの理事もつとめた。著書『ネルーと語る』 Talks with Nehru (51) ほか多数。
カズンズ
Cousins, Samuel
[没]1887.5.7. ロンドン
イギリスの銅版画家。同時代の大家の油絵作品を写した。 1826年に肖像画家 T.ロレンスの『アクランド夫人と子供たち』を写した銅版画によって世に出た。 J.レイノルズ,J.E.ミレーらの作品を多く写している。
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