ボーキサイトの主成分鉱物。土壌鉱物あるいは低温熱水生成鉱物として産し、六角板状の自形結晶をなす。また塊状、皮膜状の団塊を形成する。バイエル石、ノルドストランド石、ドイル石doyleite(化学式δ(デルタ)-Al(OH)3)と同質四像関係にある。ギブス石自身についても、普通にみられる単斜相のほかに多型関係にある三斜相がある。日本では、香川県屋島の安山岩台地の上にボーキサイト類似のものが発達するほか、団塊状のものは第四紀の堆積(たいせき)物中に産することがあり、栃木県日瓢(にっぴょう)鉱山では再結晶チャート中に細脈をなす。アメリカの鉱物収集家ギブスGeorge Gibbs(1777―1834)にちなんで命名された。
[加藤 昭 2016年3月18日]
gibbsite
化学組成Al(OH)3の鉱物。水ばん土,ギブサイトとも。単斜晶系,空間群P21/c,格子定数a0.864nm, b0.507, c0.972, β85°26'。劈開{001}完全,硬度3,比重2.3~2.4。バイヤー石・ノルドストランド石と多形の関係。白・灰色,真珠~ガラス光沢の微粒子の集合。電子顕微鏡下では板状の結晶。X線回折では0.485nmに強い反射を示す。示差熱分析曲線の吸熱ピーク320~330℃(α-Al(OH)3へ変化)。二軸性正,2V小,屈折率α1.568, β1.568, γ1.587。風化作用で生成し,ラテライト質の土壌中に多く産する。ギブス石の多い粘土はボーキサイトとしてアルミニウムの原料となる。火山岩の変質鉱物として生成。目玉石と呼ばれる団球を形成。広島県勝光山では流紋岩の熱水変質によって生成,葉ろう石・カオリナイトとともに産する。
執筆者:須藤 俊男・冨田 克利
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…3種の結晶形が知られている。(1)ギブス石gibbsite α‐Al(OH)3。また水バン土とも呼ばれる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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