ギンケイ(その他表記)Chrysolophus amherstiae; Lady Amherst's pheasant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ギンケイ」の意味・わかりやすい解説

ギンケイ
Chrysolophus amherstiae; Lady Amherst's pheasant

キジキジ科。雄は全長 120~150cm。キンケイ近縁で,外見は似ているが,色彩が異なる。尾羽は長く,白地に黒い虫くい模様がある。頭上は緑黒色で,後頭に赤い冠羽(→羽冠)が伸びる。眼の周囲は羽毛がなく,青灰色から青。後頸から背は白い各羽毛の縁が黒く,うろこ模様になったケープ状の飾り羽が覆う。胸部,背上部は金属光沢のある濃緑色地に,各羽毛の黒い縁がうろこ模様をつくっている。背下部は紫みが強くなる。上尾筒前方黄金色で,後方は長くて赤い飾り羽となり,尾羽の基部に伸びて脇にたれている。腹部は白い。は濃い青緑色。雌は雄より尾羽が短くて体が小さく,褐色で各羽の縁が黒くうろこ模様をつくり,キンケイの雌に似るが,羽色がやや黒みを帯びる。と脚は黒っぽい灰青色。中国中部から西部,チベットミャンマー北部のおもに高地森林に生息する。その美しさから,日本にも早くから移入されて飼育され,腹部が赤いなどキンケイとの雑種も見られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギンケイ」の意味・わかりやすい解説

ギンケイ
ぎんけい / 銀鶏
lady Amherst's pheasant
[学] Chrysolophus amherstiae

鳥綱キジ目キジ科の鳥。雄は全長1.5メートル、緑、青、白、赤などからなる非常に美しい羽色をしている。雌は全長70センチメートル、全体に褐色のじみな鳥。中国南西部の標高800~3300メートルの山地に生息している。詳しい生態はわかっていないが、低木林、竹林、森林などにすみ、地上を移動しながら、植物の種子や小動物を食べていると思われる。秋・冬季には20~30羽の群れになる。地上に皿形の簡単な巣をつくり、淡褐色の卵を7~10個ほど産む。キンケイ同様、世界各地で飼育されているが、飼育、増殖はキンケイほど容易ではない。

[樋口広芳]


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百科事典マイペディア 「ギンケイ」の意味・わかりやすい解説

ギンケイ(銀鶏)【ギンケイ】

キジ科の鳥。翼長21cm。雄の尾は長い。キンケイが赤や黄を主色とするのに対し,本種は白,黒などを主色とする。中国南部〜チベットの原産。観賞用に飼育される。

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世界大百科事典(旧版)内のギンケイの言及

【キンケイ(金鶏)】より

…22日抱卵する。近縁のギンケイ(銀鶏)C.amherstiae(イラスト)は尾はキンケイよりさらに長い。中国南西部の山岳地帯に分布し,飼鳥としても著名である。…

※「ギンケイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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