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スウェーデン女王(在位1632~54)。グスタフ2世の娘。父の死後6歳で即位。18歳で親政するまで男子同様の教育を受け、7か国語を習得し、哲学や神学に深い関心をみせ、また乗馬、狩猟も好んだ。親政後、政治にはある程度の熱意を示したが、愛寵(あいちょう)者などに王室領を与えて財政危機に陥らせた。その反面、学芸を愛好して知識人を宮殿に招いたり、外国の高名な文化人と親交を結び、なかでも哲人デカルトを王宮に招聘(しょうへい)したのは有名な話である。許嫁(いいなずけ)の従兄(いとこ)との結婚を断り、また旧教に改宗する態度を表して統治権への熱意を失い、自ら退位した。その後正式に旧教徒となり、ローマで生涯の大半を過ごして同地で死去した。多数の哲学的至言を後世に伝えている。
[清原瑞彦]
1626~89(在位1632~54)
スウェーデン女王。グスタフ2世アドルフの娘。父王を継いで6歳で即位。宰相オクセンシェルナの補佐を受けた。18歳より親政を始め,三十年戦争を終結させた。デカルト,グロティウスらと交わり,学芸・産業を保護。1654年従兄カール10世に譲位後各地を旅行,その間カトリックに改宗した。奔放な生活を送った末,ローマで没。
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…外交面で国王は三十年戦争に介入し,新教徒の英雄として活躍し,バルト帝国を確固たるものにした。国王の戦死後,一人娘のクリスティーナ(在位1632‐54)が王位を継いだが(44年までは後見人がおかれた),学芸を愛好して政治に関心を示さず,財政危機に陥らせ,みずから退位したためバーサ朝は絶えた。その後の王は財政再建を試みて諸改革を行ったが,貴族との対立を深めた。…
※「クリスティーナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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