日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロロプレン」の意味・わかりやすい解説
クロロプレン
くろろぷれん
chloroprene
ハロアルケン(ハロゲン原子をもつアルケン)の一つ。正しくは2-クロロ-1,3-ブタジエンという。揮発性の無色液体。工業的製法として、ブタジエンから合成する方法がある。ブタジエン法は、ブタジエンを300℃で塩素化したのち銅塩触媒により異性化させて得た3,4-ジクロロ-1-ブテンを、水酸化ナトリウム水溶液で脱塩化水素することにより製造する。
光、熱、酸素により容易に重合する。乳化重合して得た重合体は耐熱性、耐薬品性、耐老化性、難燃性をもち、ネオプレンの商品名で知られる合成ゴムとして広く利用され、またゴム系接着剤としても用いられている。
[谷利陸平]