クロロプレン(読み)くろろぷれん(英語表記)chloroprene

翻訳|chloroprene

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロロプレン」の意味・わかりやすい解説

クロロプレン
くろろぷれん
chloroprene

ハロアルケン(ハロゲン原子をもつアルケン)の一つ。正しくは2-クロロ-1,3-ブタジエンという。揮発性の無色液体。工業的製法として、ブタジエンから合成する方法がある。ブタジエン法は、ブタジエンを300℃で塩素化したのち銅塩触媒により異性化させて得た3,4-ジクロロ-1-ブテンを、水酸化ナトリウム水溶液で脱塩化水素することにより製造する。

 光、熱、酸素により容易に重合する。乳化重合して得た重合体は耐熱性、耐薬品性、耐老化性、難燃性をもち、ネオプレンの商品名で知られる合成ゴムとして広く利用され、またゴム系接着剤としても用いられている。

[谷利陸平]



クロロプレン(データノート)
くろろぷれんでーたのーと

クロロプレン
  CH2=CClCH=CH2
 分子式 C4H5Cl
 分子量 88.5
 融点  ―
 沸点  59.4℃
 比重  0.957(測定温度20℃)
 屈折率 (n) 1.4583

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロロプレン」の意味・わかりやすい解説

クロロプレン
chloroprene

合成ゴムの原料一種アセチレン塩化銅-塩化アンモニウム錯塩水溶液に通し,塩化水素を加えて製造するか,またはブタジエンを塩素化したのち脱塩酸しても製造できる。揮発性のある無色の液体。

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