コストロマ(英語表記)Kostroma/Кострома

デジタル大辞泉 「コストロマ」の意味・読み・例文・類語

コストロマ(Kostroma/Кострома)

ロシア連邦西部、コストロマ州都市。同州の州都ボルガ川中流沿いに位置する。黄金の環とよばれるモスクワ北東近郊の観光都市の一つ。12世紀半ば、ユーリー=ドルゴルーキーによる建設とされる。13世紀にコストロマ公国の中心地として栄え、14世紀にモスクワ公国イワン1世によって併合された。18世紀を中心にリンネルなどの繊維業が隆盛。ロマノフ朝ゆかりのイパチェフスキー修道院がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「コストロマ」の意味・わかりやすい解説

コストロマ
Kostroma

ロシア連邦,ヨーロッパ・ロシアのほぼ中央にある同名州の州都。モスクワの北東約372km,ボルガ川に臨む河港都市。人口27万5949(2004)。長い歴史をもつ市で,12世紀半ばに建設され,14世紀半ばにモスクワ公国に占領された。16~17世紀には商工業がさかんな重要都市であり,1751年には早くも麻織物マニュファクチュアがつくられた。現在でも麻織物工業で知られており,また16世紀以降の教会その他の建造物が残っている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コストロマ」の意味・わかりやすい解説

コストロマ
Kostroma

ロシア西部,コストロマ州の州都。モスクワの北東約 300km,ボルガ川中流部左岸に位置する河港都市。 1152年ロストフ=スズダリ公ユーリー・ドルゴルーキーが建設したといわれるが,年代記に現れるのは 1213年からである。中世にはボルガ川の交易路の要衝にあたり,その所有をめぐってノブゴロドトベリ,モスクワが激しく争った結果,1329年モスクワ公国が併合。クレムリン (城砦) や大聖堂 (1239,再建 1773) などが保存されている。 19世紀に織物の町として発展し,現在ロシア最大といわれるアマ (亜麻) のコンビナートがあるほか,機械 (繊維機械,食品工業用設備,掘削機) ,木材加工などの工業がある。工科,教育,農業の各大学や,野外建築史博物館,造形美術館などがある。ヤロスラブリとガリチを結ぶ鉄道が通る。人口 26万8617(2010)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コストロマ」の意味・わかりやすい解説

コストロマ
こすとろま
Кострома/Kostroma

ロシア連邦西部、コストロマ州の州都。ボルガ川中流左岸の河港都市。人口28万9300(1999)。ロシアの亜麻(あま)加工中心地の一つで、機械(掘削機械、繊維工業用設備、モーター部品)、家具、食品工業も発展している。農業大学、工科大学、教育大学、亜麻工業研究所、ドラマ劇場、人形劇場などの教育・文化施設がある。市は12世紀に源を発し、13世紀中ごろはコストロマ公国の中心で、14世紀中ごろモスクワ公国に併合された。17~18世紀にロシアの繊維、金属加工、皮革加工中心地の一つとして知られた。クレムリン(城塞(じょうさい))やボコヤフレンスキー修道院(16世紀)などの建築記念物が保存されている。

[中村泰三]

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百科事典マイペディア 「コストロマ」の意味・わかりやすい解説

コストロマ

ロシア西部,ボルガ川に臨む河港都市で,同名州の州都。繊維工業の中心で,麻布を産し,冶金,造船工業も行われる。起源は古く,1214年の年代記に登場する。27万93人(2009)。

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