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表皮効果 ひょうひこうかskin effect

翻訳|skin effect

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

表皮効果
ひょうひこうか
skin effect

周波数電流電磁場導体表面に局限されて内部に入らない現象。直径 4cmの鉄線交流が流れる場合に,表面と中心軸における電流密度の比は,たとえば周波数が 500Hzのとき密度の比は 2.5,1000Hzのときは 5.9,2000Hzのときは 21,…となる。交流による磁場は時間的に変化するので誘導電場を生じ,これが導体内部の電流を打ち消す。この効果は周波数が大きいほど,また断面積が大きいほど著しい。この効果のため交流に対する導線の実効抵抗は直流のときよりも大きくなる。これを避けるには細線をより合わせたリッツ線などを使う。金属高周波で焼き入れするとき,この効果が作用して表面だけを硬化させることができる。

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デジタル大辞泉の解説

ひょうひ‐こうか〔ヘウヒカウクワ〕【表皮効果】

高周波電流が導体を流れるとき、電流が導体の表面付近に集中する現象。実効的な抵抗は著しく増す。

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百科事典マイペディアの解説

表皮効果【ひょうひこうか】

高周波電流が導体を流れるとき,電流が導体の表面近くに集中して流れる現象。このため導線の内部は電流が流れないので,断面積が減ったのと同じことになり,導線の実効抵抗が増す。
→関連項目誘導加熱

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法則の辞典の解説

表皮効果【surface effect】

導体に交流を通じた場合,周波数 ω が高くなると,流れる電流は表面付近に局在するようになり,内部の電流密度が低下する.この大きさは積 ωμκ によって定まるが,通常の場合には μ(透磁率)とκ(導電率)はほぼ一定なので,周波数に大きく依存することになる.通信用ケーブルなどで多数の細い縒り線を束ねて用いるのは,この表皮効果による悪影響を避けるためである.なお,導体を貫通する交流磁場においても同じような効果が認められる.

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世界大百科事典 第2版の解説

ひょうひこうか【表皮効果 skin effect】

物質内を伝搬する電磁波または交流電磁場は,そこに誘起される電流によってジュール熱を発生し,そのエネルギーの一部を失う。進行方向をzとしたとき,たとえば電場の強さはzに対して指数関数e-γzの形で減衰し,減衰定数γは,と計算される。ここでω,cはそれぞれ電磁波の角周波数および速度,εとσは物質誘電率と導電率である。物質が誘電体などの場合にはσ≪εωが成立し,γがほとんど0になるので電磁波は減衰しないで伝搬できる。

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大辞林 第三版の解説

ひょうひこうか【表皮効果】

導体中の高周波電流がその断面に平均に流れず、表面に近いほど密になる現象。周波数の高いものほど強く現れる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

表皮効果
ひょうひこうか
skin effect

高周波電流または電界(電場)が導体で表面付近のみを流れ、内部には流れない現象。電流・電界が浸透する厚さの目安を表皮厚といい、次の式で表される。

 金属板は電磁波に対して鏡として働く。電磁波は金属板に当たるとき、その大部分は反射されるが、一部は金属板内部へ浸透する。この電磁波は表面から離れるにしたがって急速に減衰する。表皮厚とは、表面のところの電界に対して、表面からの深さ約0.37倍となるところをいう。銅板に100メガヘルツ(TV波)が当たるときの表皮厚は約7マイクロメートルほどである。針金上を高周波電流が流れるとき、針金上の電流の分布は表面付近に集まるようになり、実効的に針金の中央部を流れない。これを避けるために、高周波電流の流れる針金は互いに絶縁した細い針金を束にしたものを使うことがある。これをリッツ線という。
 マイクロ波はアンテナから放射させるとしだいに広がり弱くなる。そこで送信アンテナと受信アンテナの間に針金を張れば、送信側アンテナの針金上につくられた表皮電流は針金を伝わって受信アンテナに達する。この場合、針金の外側にも高周波電磁界があるが、これも針金面に沿って進む。このようにして非常に効率よく通信することができる。これをG線という。[山口重雄]

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