日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャフハウゼン」の意味・わかりやすい解説
シャフハウゼン
しゃふはうぜん
Schaffhausen
スイス北部、シャフハウゼン州の州都。人口3万3436(2001)。ライン川右岸に位置する。すぐ下流にライン滝があるため、舟荷の積換え地として発達し、中世のおもかげを残す旧市街には壁画、装飾出窓などが多く、旧市庁舎ほかみるべきものが多い。外側の新市街には機械、鉄鋼、繊維、時計などの工場が多い。
シャフハウゼン州はスイス最北部の小州で、ライン川の北のドイツ領内へ突出し、面積299平方キロメートル、人口7万3400(2001)。シュウェービッシェ・アルプ山地の一部であるランデンがその大部分を占め、州の3分の1は森林に覆われる。
1501年にスイス連邦に加盟。州の94%は農業生産可能地域として分類され、ジュラ州や中央低地同様、牧畜が重要性を増しているが、シュワルツワルト山地の山陰にあたるため、小麦、ブドウ栽培もなお盛んである。都市域の工業は農業をしのぎ、工業人口は農業人口の5倍以上に達し、労働者の多くは農村地域からの通勤者である。
[前島郁雄]