ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャーリー」の意味・わかりやすい解説
シャーリー
Shirley, James
[没]1666.10.29. ロンドン
イギリスの劇作家。ケンブリッジ大学に学び,ハーフォードシャー,セントオールバンズでイギリス国教会(アングリカン・チャーチ)の牧師,グラマー・スクールの校長となったが,のちカトリックに改宗。やがてロンドンに出て,1625年から 1642年までに約 40編の戯曲を書き続けた。現存する悲劇 7編(『反逆者』The Traytor〈1631〉など),風習喜劇 10編(『快楽夫人』The Lady of Pleasure〈1635〉など),ロマンス喜劇 14編(『ぺてん』The Imposture〈1640〉など)のほか,仮面劇(『平和の勝利』The Triumph of Peace〈1634〉など)にも同様の優雅さと流暢さをみせた。独創性はないが,過去の技巧的遺産を巧みに取り入れて「最後のエリザベス朝作家」と呼ばれる。
シャーリー
Shirley, William
[没]1771.3.24. マサチューセッツ,ロックスベリー
イギリスの軍人。アメリカ植民地時代のマサチューセッツ湾植民地総督。北アメリカにおけるイギリスの対フランス諸戦争に重要な役割を果した。 1731年アメリカに移り,41年総督に就任。 40~48年のジョージ王戦争でイギリス軍を指揮し,45年ルイスバーグを占領。 55年イギリスの植民地軍指揮官となったが,ナイアガラ要塞攻撃に失敗,イギリス本国に召喚された。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報