ジメチルアミン(読み)じめちるあみん(英語表記)dimethylamine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジメチルアミン」の意味・わかりやすい解説

ジメチルアミン
じめちるあみん
dimethylamine

脂肪族アミンの一つ。アンモニアに似たにおいをもった気体。通常は水溶液として市販されている。水溶液は弱アルカリ性である。塩基性はアンモニアより強い。ニシンを漬けた塩水の成分として、トリメチルアミンとともに分離された。アンモニアとメタノールメチルアルコール)、p(パラ)-ニトロソジメチルアニリンのアルカリ分解などで合成される。亜硝酸を作用させると、強い発癌(はつがん)作用をもった、N-ジメチルニトロソアミン(通称ニトロソアミン。DMNAと略記される)を生じる。


[務台 潔]


ジメチルアミン(データノート)
じめちるあみんでーたのーと

ジメチルアミン
  (CH3)2NH
 分子式 C2H7N
 分子量 45.1
 融点  -93℃
 沸点  6.88℃
 比重  0.6806(測定温度0℃)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ジメチルアミン」の意味・わかりやすい解説

ジメチルアミン
dimethylamine

第二アミンの一つ。化学式(CH32NH。アンモニアに似た臭気をもつ無色水溶性の気体。融点-93.0℃,沸点6.88℃。比重d40=0.6804。塩基解離指数pKb(25℃)=3.23。アルミナAl2O3やシリカSiO2などの脱水触媒存在下に,アンモニアとメチルアルコールとを300~500℃で反応させて合成する。

 NH3+2CH3OH─→(CH32NH+2H2O

医薬,農薬合成樹脂,界面活性剤,ロケット燃料,触媒,溶剤などの原料として,用途はきわめて広い。
アミン
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化学辞典 第2版 「ジメチルアミン」の解説

ジメチルアミン
ジメチルアミン
dimethylamine

C2H7N(45.09).(CH3)2NH.第二級アミンの一つ.塩化アンモニウムとホルムアルデヒドを加熱するか,メタノールとアンモニアを高温・高圧下で脱水触媒上を通すことによって合成される.アンモニア様の臭気をもつ無色,水溶性の気体.融点-93.0 ℃,沸点6.9 ℃.pKa 10.77(25 ℃).各種の合成化学原料として用いられる.[CAS 124-40-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジメチルアミン」の意味・わかりやすい解説

ジメチルアミン
dimethylamine

メチルアルコールとアンモニアから合成されるアンモニア臭のある気体。化学式 (CH3)2NH 。沸点7℃。水にきわめてよく溶け,強い塩基性を示す。水溶液として市販されている。

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栄養・生化学辞典 「ジメチルアミン」の解説

ジメチルアミン

 C2H7N (mw45.08).(CH3)2NH.動物性タンパク質に見いだされるアミン.

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