ジョッキ(読み)じょっき

デジタル大辞泉 「ジョッキ」の意味・読み・例文・類語

ジョッキ

jugから》主にビールを飲むための、柄のついた大形のコップ
[類語]コップタンブラーグラスカップマグカップマグ湯飲み湯呑み茶碗

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精選版 日本国語大辞典 「ジョッキ」の意味・読み・例文・類語

ジョッキ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] jug から )[ 異表記 ] ジョッキー 把手(とって)のついたビール用の大型のコップ。多くは、厚手のガラス、または陶製
    1. [初出の実例]「ヂョッキに浪々と注いで出す生ビールはいつも新鮮で」(出典:新版大東京案内(1929)〈今和次郎〉享楽の東京)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジョッキ」の意味・わかりやすい解説

ジョッキ
じょっき

主としてビールを飲むのに用いられる、取っ手のついた大型の水差し状の容器。ジャッグjugが訛(なま)ったともいわれる。ジャッグとは、広口の水差し、瓶、あるいは取っ手付きの瓶、といった容器の意味で、これがビール用の容器の名前になったようである。マグともいう。ビールが庶民にも飲まれるようになった中世ごろから一般化したが、それまでは一部の高貴な人の間でのみ用いられていた。ジョッキの材料には、古くからいろいろなものがくふうされ、木、竹、陶磁器象牙(ぞうげ)、銀、ピュータ(錫(すず)と鉛の合金)、ガラスなど種々のものがあげられる。ビールが中世以前の上流階級の飲み物であったときには銀が主流であったが、庶民もビールを飲むようになった中世以降では、銀に似てはいるがより安価なピュータのジョッキが普及した。また13世紀には、サルトグレーズとよばれる、焼き上げるときに岩塩を炉に加えてつくる非常に硬質の陶製のものが現れた。陶製のものは、凝った装飾が施されて国々の特徴がよく表され、僧侶(そうりょ)や寺院のデザインのほか、とくに海洋国のオランダでは船の柄(がら)が、ドイツでは肖像画や紋章が多く描かれた。

 ビールは、空気に触れると酸化が進んで風味が落ちたり、温度が上昇してしまうので、蓋(ふた)付きのジョッキのほうが適している。また容器のデザインとともに、その材料の性質や、ビールの冷たさを蓋を利用して保つなど、おいしく飲めるようにくふうされている。容量は0.2~1リットルくらいまでいろいろあるが、一般的には0.5リットル内外のものが多い。

河野友美

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改訂新版 世界大百科事典 「ジョッキ」の意味・わかりやすい解説

ジョッキ

ビールなどを飲むための取っ手のついた容器。ガラス,陶磁器,銀,ピュータースズを鉛の合金)などでつくられ,0.3~1lくらいの容量のもの。ジョッキは英語jugのなまったもので,マグmugも同義。またドイツ語でザイデルSeidel(もとは液体容積の単位)と呼ぶこともある。ドイツでは陶製のジョッキにレバーで開閉するふたがついたものが好まれるが,このふたはビールの風味を逃がさないためで,飲まないときは閉めておく習慣がある。また厚手の陶器は中身の低温を保つうえでもガラスよりすぐれている。陶製ジョッキに美しい絵や彫刻が施されるようになったのは16世紀以降である。また,長靴角杯の形を模したガラスや陶製のジョッキもあり,これはテーブルの上に安定しないため一気に飲みほしたり,まわし飲みに用いたりする。その際にゴボゴボと空気の入る音をさせてはいけないという。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジョッキ」の意味・わかりやすい解説

ジョッキ
jug

飲み物を入れる容器で片方に取手のついたもの。日本ではドイツのビーアクルーク Bierkrugがジョッキとして最初に紹介されたため,もっぱらビール用のものをさす。ガラス製,陶製,金属製,プラスチック製や漆器のものなどがある。

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百科事典マイペディア 「ジョッキ」の意味・わかりやすい解説

ジョッキ

ビールを飲むための取手のある容器。一般に大型でガラス・陶器製が多く,蓋付のものもある。小型のもの(マグmug)は他の飲料用にも広く使用される。英語のジャグjug(水差し)からでた語。

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食器・調理器具がわかる辞典 「ジョッキ」の解説

ジョッキ

ビールを飲むための、取っ手のある大型のコップ。ガラス製が多いが、陶磁器、木、金属などのものもある。ドイツでは、陶磁器のふた付きのものが多用されている。◇「jug」から。

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