フィリピン中部,ビサヤ諸島中央部にある島。北北東から南南西方向に横たわり,全長216km,最大幅35km,面積4422km2。人口209万2000(1980)で,人口密度は400人/km2を超え,全国平均(160人/km2)の2.5倍を上回る。標高500~900mの脊梁山脈は中央部で最も高く,南北に向かって高度を下げる。周囲の島々によりモンスーンの影響が遮られるため,年降水量は1500mm前後と相対的に少ない。非常に古くからおおぜいの人が住みついていて森林破壊がひどく,深刻な土壌浸食問題を抱えている。地下資源に恵まれ,石炭と銅の埋蔵量は全国第1位,特にトレド銅山は有名である。フィリピン最大の言語集団セブアーノ族の故郷で,セブアーノ族の主食であるトウモロコシが耕地の7割で栽培されている。
執筆者:梅原 弘光
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
フィリピン中部、ビサヤ諸島の中央部にある島。面積4700平方キロメートル。南北に長く、延長216キロメートルに及ぶが、東西の幅は35キロメートルにすぎない。人口217万9000(2000)。最高点1000メートルほどの山がちな島であるが、海岸には狭い平地が発達する。雨量は比較的少ない。ビサヤ諸島の中心に位置するため古くから開け、人口稠密(ちゅうみつ)な島として知られた。マジェランが世界周航に際し、1521年フィリピンで最初の上陸地に選んだのもこのためである。米はできないが、トウモロコシ栽培を中心に耕地が展開し、サトウキビ、コプラもつくられる。鉱物資源では中部山地のトレド銅山が有名で、フィリピン最大の規模を誇る。島の中心都市セブは、人口ではマニラ、ダバオに次ぐフィリピン第三の都市である。
[別技篤彦]
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