その他の解熱鎮痛消炎剤(読み)ソノタノゲネツチンツウショウエンザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「その他の解熱鎮痛消炎剤」の解説

その他の解熱鎮痛消炎剤

製品名
《シメトリド・無水カフェイン製剤》
キョーリンAP2(杏林製薬
《トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合製剤》
トラムセット(ヤンセンファーマ、持田製薬

 痛みを鎮める薬です。キョーリンAP2は、腰痛症症候性神経痛頭痛月経痛炎症による咽頭痛いんとうつう耳痛歯痛手術後の疼痛とうつうなどの治療に用いられます。トラムセットは、非オピオイドで治療困難な非ガン性の慢性疼痛や抜歯後の疼痛の治療に用いられます。


①過敏症状(発疹ほっしんなどのアレルギー症状)が現れることがあります。トラムセットでは、ショック、アナフィラキシーけいれん、意識消失、依存性、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿胞症、間質性肺炎、間質性腎炎・急性腎障害喘息発作誘発、劇症肝炎・肝機能障害・黄疸おうだん顆粒球減少症、呼吸抑制がおこることがあります。


 このような症状が現れたときは使用を止め、すぐ医師に相談してください。


②胃部不快感、食欲不振、吐き気・嘔吐おうとなどの症状がおこることがあります。また、ねむけ、めまい、頭痛、不眠下痢便秘、口の渇き、胸やけ心悸亢進しんきこうしん、口内炎、悪寒おかん、胸部圧迫感、だるさなどがおこることがあります。


 このほかにトラムセットでは、貧血、味覚異常、高血圧、多汗症、排尿困難、異常感、かゆみ、体重減少などがおこることがあります。


 このような症状がおこったら、医師に相談してください。


錠剤や顆粒です。1日の使用回数、1回の使用量、使用期間については、医師の指示をきちんと守ってください。


 また、十分な水(コップ1杯以上の水)で飲んでください。


問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質・現在使用中の薬の有無を医師に報告するとともに、薬の効果と副作用について、医師・薬剤師からよく説明を聞き、注意事項を守ってください。


 妊婦または現在妊娠している可能性のある人は、使用を避けてください。以前にその薬を用いてアレルギー症状が出たことがある人には使用できません。


トラムセットでは、アルコール、睡眠剤、鎮痛剤、オピオイド鎮痛剤または向精神薬による急性中毒の人、MAO阻害剤を服用中または服用中止後14日以内の人、治療で十分な管理がされていないてんかんのある人、消化性潰瘍、血液の異常、肝障害、腎障害、心機能障害がある人、アスピリン喘息またはその既往歴がある人には使用できません。


 また、けいれん性疾患またはこれらをおこしたことのある人、あるいはけいれん発作の危険因子(頭部外傷、代謝異常など)がある人、呼吸抑制状態にある人、脳に器質的障害がある人、薬物乱用または依存傾向にある人、ショック状態にある人、大量飲酒、絶食・低栄養状態・食行動(摂食)障害などによるグルタチオン欠乏・脱水状態、高齢者、12歳未満の小児、18歳未満の肥満者などは使用できないことがあります。


 キョーリンAP2では、過去に解熱鎮痛剤、抗炎症剤で過敏症状をおこしたことがある人、本人または両親・きょうだいに薬に対するアレルギーやアレルギー性疾患(じんましんや気管支喘息ぜんそくなど)、肝障害、じん障害がある人は、あらかじめ医師に報告してください。


トラムセットでは、ねむけ、めまいがおこることがあるので、自動車運転や危険を伴う作業は避けてください。


トラムセットでは、中枢神経抑制剤、フェノチアジン系抗精神病剤三環系抗うつ剤選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)リネゾリド製剤キニジン硫酸塩水和物製剤ワルファリンカリウム製剤ジゴキシン製剤ペンタゾシン製剤などと併用すると副作用が現れたり、この薬や併用薬の作用が増強したり減弱することがあります。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報