ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チカラシバ」の意味・わかりやすい解説
チカラシバ(力芝)
チカラシバ
Pennisetum alopecurioides
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イネ科(APG分類:イネ科)の多年草。根茎は発達して強く、稈(かん)は株立ちし、高さ30~80センチメートル。葉は線形で、幅7~8ミリメートル。8~11月、稈頂に暗紫色で円柱状の円錐(えんすい)花序をつける。小穂は長さ約7ミリメートル、小花が2個ある。不稔(ふねん)性の花序の分枝は基部で癒合し、長さ2~3ミリメートルの小穂柄に移行して数個の小穂を包み、成熟すると小穂とともに花穂の主軸から脱落する。道端、草原に普通に生え、北海道から沖縄、および中国、マレーシア、ポリネシアに分布する。チカラシバの名は、大きな株となって根が強く張り、引き抜くのに力を要することによる。暖地の海岸の岩地に生え、葉幅が1ミリメートルしかないのは別種シマチカラシバとして区別する。
[許 建 昌 2019年8月20日]
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