ちゃきちゃき（読み）チャキチャキ

デジタル大辞泉

ちゃき‐ちゃき

《「ちゃくちゃく（嫡々）」の音変化か》
１ 血筋にまじりけがなく純粋なこと。生粋きっすい。「ちゃきちゃきの江戸っ子」
２ 仲間の中で、すぐれて注目されていること。また、その人。「売り出し中の若手のちゃきちゃき」
[類語]生粋きっすい・生一本・純粋・純正・純一・純良・至純・純・醇じゅん・無垢むく・無雑むざつ・真正・生え抜き・純然・醇乎じゅんこ

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ちゃき‐ちゃき

1. 〘 名詞 〙 ( 「ちゃくちゃく（嫡嫡）」の変化した語という )
2. ① 血統にまじりけのないこと。生粋(きっすい)であること。
   1. [初出の実例]「民五郎といって、元武士のちゃきちゃきぢゃ」(出典：歌舞伎・傾城暁の鐘（1708）上)
3. ② 仲間の中ですぐれていて注目されること。また、そのさま。有望であるさま。
   1. [初出の実例]「凡そ市の川彦九郎と云うては、上方に於て、振付けのちゃきちゃきぢゃわいなう」(出典：歌舞伎・入間詞大名賢儀（1792）口明)
4. ③ ( 「江戸っ子のちゃきちゃき」からの転用で ) 江戸っ子のように勇み肌で、はきはきしているさま。〔東京語辞典（1917）〕

ちゃき‐ちゃき

1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
2. ① 鋏(はさみ)で切る音を表わす語。ちょきちょき。
   1. [初出の実例]「白い男は矢張り何も答へずに、ちゃきちゃきと鋏を鳴らし始めた」(出典：夢十夜（1908）〈夏目漱石〉第八夜)
3. ② 拍子木の音を表わす語。
4. ③ 物事を元気よく手早くするさまを表わす語。
   1. [初出の実例]「一人でちゃきちゃきやって行った」(出典：続女ひと（1956）〈室生犀星〉じゃんけんぽん)

出典　精選版 日本国語大辞典