生一本(読み)キイッポン

デジタル大辞泉 「生一本」の意味・読み・例文・類語

き‐いっぽん【生一本】

[名・形動]
純粋でまじりけのないこと。また、そのもの。「なだ生一本
純真で、ひたむきに一つの事に打ち込んでいくこと。また、そのさま。「生一本な性格」
[類語](1生っ粋純粋純正純一純良至純じゅん無垢むく無雑むざつ真正生え抜きちゃきちゃき純然醇乎じゅんこ/(2忠実誠実篤実真摯至誠信実篤厚大まじめまじめ几帳面生まじめくそまじめ愚直四角四面質実堅実堅気かたぎ実直謹厳一本気勤勉律儀義理堅い義理立て良心的忠実忠実まめまめしいきりきりしゃんきりりきりっと甲斐甲斐しいきびきびてきぱきしゃきしゃきはきはきすいすい忠実まめ忠実まめやか小忠実こまめ手忠実てまめ足忠実あしまめ筆忠実ふでまめ骨身を惜しまずきちんと規則正しい手取り足取りちゃんとしっかりしゃんときちんきちんきっちりかっちりがっちり規則的整然

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精選版 日本国語大辞典 「生一本」の意味・読み・例文・類語

き‐いっぽん【生一本】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 純粋でまじりけがないこと。また、そのもの。多く酒について言う。
    1. [初出の実例]「き壱っぽんをつゐで上げろと、売場の酒はつぎやせない」(出典:洒落本・多佳余宇辞(1780))
  3. ( 形動 ) 生来の純心で、物事にまっすぐに打ち込んでいく性質。天真で、策略を用いないこと、邪心などのないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「生一本(キイッポン)に愛された記憶も有たない彼女は」(出典明暗(1916)〈夏目漱石〉一二七)

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飲み物がわかる辞典 「生一本」の解説

きいっぽん【生一本】


日本酒が)純粋で混じり気がないこと。また、その酒。酒税法規定では、単一の製造場のみで醸造した純米酒に表示できる。

出典 講談社飲み物がわかる辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の生一本の言及

【清酒】より


[製品の表示と級別]
 現在市販されている清酒には,日本酒造組合中央会の自主規格による内容が表示されている。すなわち〈純米酒〉とは米,米こうじのみでつくったもの,〈原酒〉は搾ったのち加水しないもの,〈生一本(きいつぽん)〉は純米の原酒で自社で醸出したもの,〈本醸造酒〉は前述のアル添仕込法で製造したものであるが,在来行われていた程度のアルコール使用量以下(白米1tあたり100%アルコール120l以下)のものをいう。また,〈吟醸酒〉は60%以下の精白米を使用し,低温発酵させた純米酒または本醸造酒,〈秘蔵酒〉は5年以上貯蔵熟成させたものをいう。…

※「生一本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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