チヤン(読み)ちやん(英語表記)Chillán

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チヤン」の意味・わかりやすい解説

チヤン
Chillán

チリ中南部の都市コンセプシオン東北東約 90km,海岸山脈とアンデス山脈にはさまれたチリ中央低地帯にある。 1580年,現在のチヤンビエホ (チリ独立運動の指導者 B.オヒギンスの生地) に建設されたが,1833年の地震で破壊されたため,35年やや北の現在地に移り再建された。その後もしばしば地震に悩まされ,特に 1939年には死者1万人に上る大きな被害を受けた。現在周辺の農業地帯の商工業中心地で,ワイン用ブドウ,果実穀物,野菜,家畜などを集散し,製靴製粉製材などの工場がある。パンアメリカン・ハイウェーとチリ縦貫鉄道が通り,太平洋岸のコンセプシオンへ通じる道路が分岐する。人口 14万 5972 (1992推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チヤン」の意味・わかりやすい解説

チヤン
ちやん
Chillán

南アメリカ、チリ中部の第8地域(ビオ・ビオBío-Bío)にあるニュブレ県の都市。首都サンティアゴの南方414キロメートルに位置する。人口16万2933(2002国勢調査速報値)。チリ中部農業地帯の中心都市の一つで、南北パン・アメリカン・ハイウェーが通じる。小麦などの農産物や牧畜産品の集散地として発展し、1833年および1939年に地震で破壊されたが再建された。南東70キロメートルには同名の温泉があり、また南西20キロメートルには独特の土器で知られるキンチャマリがある。

[細野昭雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例