日本大百科全書(ニッポニカ) 「トースター」の意味・わかりやすい解説
トースター
とーすたー
toaster
トーストを焼く電気器具。種類としては、焼き上がるとパンが飛び上がるポップアップ型、側蓋(がわぶた)を開閉することでパンの表裏を反転して焼くターンオーバー型、自動送り装置をもったウォーキング型などがある。もっとも多く使われているポップアップ型は、上面にパン投入口が二つあり、これを両側から挟むように取り付けられた三枚の発熱体で二枚のパンの両面を同時に焼くことができる。またこの方式は、あらかじめ好みの焼けぐあいにダイヤルなどであわせておくと、自動装置(タイマー方式とバイメタル方式がある)により、その状態になるとパンが飛び上がり、電気回路も同時に切れる方式が一般的である。消費電力は600~800ワット程度。JIS(ジス)(日本工業規格)により種類・性能・構造・表示等が規定されている。
[石井寛夫]
オーブントースター
食生活の変化に伴い、トースターのオーブン型ともいえるオーブントースターoven toasterが急速に普及している。切った食パンしか焼けなかった従来のトースターに比べ、パンの上にチーズなどの具(ぐ)をのせて焼くピザ風トーストや変形パン(ハンバーガーなど)、グラタンなど簡単なオーブン料理ができ用途が広い。箱状のオーブン室内の上下に発熱体があり、この間に調理物をのせる焼き網を置く構造になっている。調理のできあがりをチャイムで知らせ、電源を切るタイムスイッチがついているのが一般的である。
[石井寛夫]