ナミブ砂漠(読み)ナミブさばく(英語表記)Namib Desert

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナミブ砂漠」の意味・わかりやすい解説

ナミブ砂漠
ナミブさばく
Namib Desert

ナミビア西部,大西洋岸に沿う臨海砂漠。北はアンゴラナミベ(旧称モサメデス)付近から,南は南アフリカ共和国のオリファンツ川まで,幅 50~160km,長さ約 1900kmにわたる。南部では幅が広く,内陸高原へ続く。年降水量はおよそ 13~51mmと少なく,非常に乾燥していて植生は皆無に近い。ベンゲラ海流の影響で気温は低く,地表との温度差によって濃霧霧雨が多発する(→海岸砂漠気候)。良港は中央部のウォルビスベイ港のみであるが,その南方リュデリッツは水産業とその加工業が盛ん。中南部ではダイヤモンドを産する。ナミブ=ナウクルフト公園をはじめとする保護地域や国立公園がある。2013年世界遺産の自然遺産に登録された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナミブ砂漠」の意味・わかりやすい解説

ナミブ砂漠
なみぶさばく
Namib Desert

アフリカ大陸南西部にある砂漠。アンゴラ南部のナミベ付近からナミビア南端のオレンジ川河口付近まで、大西洋岸に2000キロメートル近く続くが、幅は最大でも160キロメートル程度にすぎない。年降水量100ミリメートル以下、年平均気温18℃程度であり、地表面は南部で礫(れき)質のほかは砂に覆われた所が多い。語源は先住民ナマ人の言語で「何もない所」の意味であるが、ダイヤモンドなど地下資源には恵まれている。

[田村俊和]

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