ニャチャン(読み)にゃちゃん(英語表記)Nhatrang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニャチャン」の意味・わかりやすい解説

ニャチャン
Nha Trang

ベトナム南部,カインホア省の省都。ホーチミン市の東北東約 320km,南シナ海にのぞむ港湾都市で,カイ川の河口部南岸に位置する。港湾施設は比較的小規模であるが,南シナ海沿岸の重要な漁港であり,また美しい砂浜をもつ海浜保養地として知られる。市内にはフランス統治時代に建てられたパスツール研究所やベトナム海洋学研究院があり,カイ川の対岸には約 1000年前にチャム族が建設したポ・ナガル寺院が保存されている。ウミツバメの巣の採取地としても有名。 1941年7月,南部「仏印進駐をはかる日本軍が上陸した。首都ハノイとホーチミン市を結ぶ国道1号線とトンニャット鉄道が通る。人口 21万 3687 (1989) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニャチャン」の意味・わかりやすい解説

ニャチャン
にゃちゃん
Nhatrang

ベトナム南部、カインホア省の省都。ホー・チ・ミン市の北東315キロメートル、カイ川河口沿岸に位置し、国道1号線とハノイ―ホー・チ・ミン線の鉄道が通じる。人口27万0100(2003推計)。ベトナムでもっとも美しい都市の一つで、フランス領時代につくられたパスツール研究所や海洋学研究所、付属水族館などがある。町の北方には817年建立の23メートルの塔のそびえる先住民チャムのポーナガル寺があり、その文化の名残(なごり)を知ることができる。港は漁業基地となっており、農産物集散が行われている。

[菊池一雅]

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