パンルベ(読み)ぱんるべ(英語表記)Paul Painlevé

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パンルベ」の意味・わかりやすい解説

パンルベ
ぱんるべ
Paul Painlevé
(1863―1933)

フランスの政治家。著名な数学物理学者で、微分方程式解析関数の分野で業績をあげ、流体力学の研究を通じて航空技術の発展に貢献した。1910年科学アカデミー会員となる。同年政界に入り、代議士に選ばれ、穏和社会主義者の社会共和派に属した。第一次世界大戦中、戦力増強のために科学者の動員にあたり、陸相ついで首相の座について戦争指導に尽力。大戦後左翼連合の一方を担って1925年再度首相となり、ロカルノ条約を締結(辞任後正式調印)。辞職後ブリアン、エリオポアンカレの諸内閣で陸相を務めた。

石原 司]

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