日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒホン」の意味・わかりやすい解説
ヒホン
ひほん
Gijón
スペイン北部、アストゥリアス地方オビエド県にある港湾都市。人口26万6419(2001)。ビスケー(ビスカヤ)湾に面する。ローマ時代起源の古い町は、小半島状のサンタ・カタリナ丘陵の上に建設された。最初の突堤が15世紀前半に築かれ、その後は湾岸沿いにも市街地が発達した。スペイン内戦時(1936~39)には大きな戦災を被り、現在の市街地はその跡に計画的に建設された。レビリャヒヘド侯の宮殿(15世紀)、バルデス侯の宮殿(1590)など、古い建物が残る。工業地区は住宅地の南側内陸部と、北西約6キロメートルにある外港エルムゼル港に沿う海岸部にある。港は石炭の積出し港として知られ、近くのベリニャ製鉄所はスペイン屈指の近代的製鉄所。他に化学、食品などの工業がある。
[田辺 裕・滝沢由美子]