ビスビュー(その他表記)Visby

デジタル大辞泉 「ビスビュー」の意味・読み・例文・類語

ビスビュー(Visby)

スウェーデン南東部、ゴトランド島西部の町。13世紀ごろハンザ同盟加盟バルト海拠点として繁栄した。城壁に囲まれた旧市街には、ビスビュー大聖堂や火薬塔のほか廃墟となった九つ教会が残る。1995年「ハンザ同盟都市ビスビュー」として世界遺産文化遺産)に登録された。ビスビー

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改訂新版 世界大百科事典 「ビスビュー」の意味・わかりやすい解説

ビスビュー
Visby

バルト海上,スウェーデン領のゴトランド島西部に位置する同島の中心都市。人口5万7000(1990)。同島の主産物であるテンサイ糖および食肉類積出港であるとともに,市内には多少の工業生産も見られる。歴史は古くバイキング時代にさかのぼるが,12世紀以後ドイツ人が来訪・定住するとともに商都として隆盛を迎え,ハンザ商業成立の上で重要な役割を演じた(ハンザ同盟)。当初ロシアとの貿易の中継拠点となり,12~13世紀にバルト海貿易の主役を演じたが,ドイツ都市リューベック台頭とともにその地位を奪われた。14世紀後半にデンマーク王の攻撃を受けたが,これは全ハンザ都市の結束を促すこととなり,ハンザ諸都市の支援によってデンマーク勢力を撃退することができた。1645年以降スウェーデン領となり,現在にいたる。市内には旧跡が多く,とくに中世の市壁が良く保存され,今日観光都市として脚光を浴びつつある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビスビュー」の意味・わかりやすい解説

ビスビュー
Visby

スウェーデン南東部,ゴトランド県の県都。バルト海上,ゴトランド島北西部に位置する。ハンザ同盟都市と密接な関係を保ち,リューベックなどとともに 10~14世紀の北ヨーロッパ商業の中心地として栄えた。多くの教会遺跡や,1225年に建立され,のち修復された聖マリア大聖堂は往時の繁栄を物語っている。 1361年にデンマーク国王バルデマール4世によって占領されてから凋落し,20世紀にいたるまで人口1万未満の小都市となっていた。不凍港を有し,商業港としてにぎわう。製糖,金属,製材,セメントなどの工場もあるが,歴史的な旧跡が数多くあるため,観光地として訪れる人も多い。 1995年世界遺産の文化遺産に登録。人口2万 1253 (1990推計) 。

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百科事典マイペディア 「ビスビュー」の意味・わかりやすい解説

ビスビュー

ビスビューはスウェーデン本土の南東,バルト海の真ん中に浮かぶゴトランド島の西岸に位置する同島の中心都市。町の歴史はバイキング時代にさかのぼるが,12世紀以後ドイツ人が定住し,12〜13世紀にはハンザ同盟の主要貿易都市として繁栄した。市内には当時立てられた大聖堂が残っているほか,往時をしのばせる旧跡も多く,また市街を囲む全周約3.5kmの市壁がよく保存されている。1995年世界文化遺産に登録。

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世界大百科事典(旧版)内のビスビューの言及

【ゴトランド[島]】より

…ゴトランド商業は,12世紀ザクセンのハインリヒ獅子公(リューベックの建設者)と結び,ノブゴロドに商館をもつことで全盛を迎える。リューベック領域の自由通過権をうることによってドイツ,北海地方,イングランド,ノルウェーとの交易がなされ,他方リューベックをはじめとするハンザ同盟の商人もゴトランドの都市ビスビューを訪れた。12世紀末にはドイツ教会が建設された。…

※「ビスビュー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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