日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビッグ・ベンド国立公園」の意味・わかりやすい解説
ビッグ・ベンド国立公園
びっぐべんどこくりつこうえん
Big Bend National Park
アメリカ合衆国、テキサス州南西部にある国立公園。面積3000平方キロメートル。1944年制定。メキシコとの国境を流れるリオ・グランデ川がつくった巨大な屈曲部分から園名がつけられたもので、エモリー山(2388メートル)が最高峰をなす長く連なる山々と、公園の大部分を占める荒涼とした砂漠地帯が対照をなし、サンタ・エレナ、ボキラス、マリスカルの三つの代表的な峡谷が広がる。さらに、古代には海で覆われていたこの地域は地質学・考古学的に興味深く、珪化木(けいかぼく)や珍しい生物の化石、そして有史前のインディアン遺跡もみられ、多種類の動物の生息地としても知られる。
[作野和世]