ピストイア(読み)ぴすといあ(英語表記)Pistoia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピストイア」の意味・わかりやすい解説

ピストイア
Pistoia

イタリア中西部,トスカナ州ピストイア県の県都。アペニン山脈の南麓で,アルノ川の支流オンブロネ川に近い標高 65mの高地を占め,フィレンツェ北西約 30kmに位置する。古代にはピストリアと呼ばれた町で,リグリア人エトルリア人の手を経てローマ人の町となり,一度破壊されたが再興され,1329年以来フィレンツェの支配下に入った。現在の城壁はその直前に築かれたもの。ピストルが最初につくられ,その語源となったといわれる,現在では花卉の栽培が行われ,食品,レース,靴,セメント,ガラスなどの工業が発達している。高さ 67mの鐘楼をもつ大聖堂は,13世紀に建設された。ほかに同じくピサロマネスク様式のサンタンドレア聖堂などがある。人口8万 7275 (1991推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピストイア」の意味・わかりやすい解説

ピストイア
ぴすといあ
Pistoia

イタリア中部、トスカナ州ピストイア県の県都。人口8万3936(2001国勢調査速報値)。古称ピストリアPistoria。トスカナ‐エミリア・アペニン山脈の麓(ふもと)にあり、フィレンツェ―プラート経済圏の一環をなす商工業都市。鉄道車両家具の製造が盛んである。紀元前3~前2世紀にローマ人によって建設され、中世には繁栄した。12~13世紀に建てられたピサ・ロマネスク様式の大聖堂がある。15世紀初めに武器製造がこの地におこり、地名がピストルの語源となった。

[堺 憲一]

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