ピリン国立公園(読み)ピリンこくりつこうえん(英語表記)Pirin National Park

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピリン国立公園」の意味・わかりやすい解説

ピリン国立公園
ピリンこくりつこうえん
Pirin National Park

ブルガリア南西部,北マケドニアおよびギリシア国境を接するピリン山脈にある国内最大の自然公園。1963年設定。面積約 400km2。最高峰のビクレン山(2915m)をはじめ 2500m級の山々が約 60座,「山の青い目」と呼ばれる湖 170あまりのほか,氷河期の名残りであるカール(圏谷)や氷河湖,U字谷,さらに大理石を含む石灰岩の厚い地層,そして山脈の半分以上を覆う深い針葉樹林と,変化に富んだ景観を目にすることができる。とりわけオウシュウモミが多く,発見者の名がつけられたバイシェフというモミの木は樹齢 1300年,高さ 16m,幹の直径 5.7mという名木である。国内で絶滅危惧種とされる植物の 20%が公園内で見られるほか,猛禽類やヒグマ,オオカミ,ムナジロテンなど動物の種類も豊富である。1983年世界遺産の自然遺産に登録。

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