ファインマンダイアグラム(その他表記)Feynman diagram

翻訳|Feynman diagram

デジタル大辞泉 の解説

ファインマン‐ダイアグラム(Feynman diagram)

場の量子論で、時空における素粒子相互作用を直感的に表した図。一定規則に基づいて粒子の振る舞いを記述し、摂動展開という近似計算を行うことで、粒子の各種物理量を定量的に求めることが可能となる。米国の物理学者ファインマン考案ファインマングラフファインマン図

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ファインマン・ダイアグラム
Feynman diagram

素粒子反応を視覚的に表現し,反応の確率を系統的に計算するための平面図縦軸は下から上へと時間の経過を,また横軸は粒子の空間的位置関係を表す。電子核子などの運動は上向きの矢印をもつ実線で,それらの反粒子の運動は粒子とは逆に下向きの矢印をもつ実線で表示される。光子のように粒子と反粒子の区別がない場合には,矢印のない点線や波線でその運動が示される。素粒子放出吸収転化は関係する素粒子を表す線の交点頂点)で生じたと考えられる。図形の各部分には決まった量が対応づけられ複雑な S 行列要素の計算を容易にする。素粒子論のみならず広く多体問題の計算に有効な道具となっている。

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法則の辞典 の解説

ファインマンダイアグラム【Feynman diagram】

散乱行列要素や粒子の相互作用に関連した物理量を摂動展開したとき,直感的に理解できるように表現した図.各線は粒子を,各交点は相互作用を示す.下図は π 中間子湯川粒子)の作用を示す.

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