フェデー(読み)ふぇでー(その他表記)Jacques Feyder

デジタル大辞泉 「フェデー」の意味・読み・例文・類語

フェデー(Jacques Feyder)

[1885~1948]フランス映画監督ベルギー生まれ。ロマンチシズムリアリズム融合特色代表作外人部隊」「ミモザ館」「女だけの都」など。

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精選版 日本国語大辞典 「フェデー」の意味・読み・例文・類語

フェデー

  1. ( Jacques Feyder ジャック━ ) ベルギー生まれのフランスの映画監督。無声映画時代に自然主義手法確立トーキーにはいって、妻、F=ロゼー主演の三部作「外人部隊」「ミモザ館」「女だけの都」を発表して名声をあげた。ほかに「雪崩」など。(一八八八‐一九四八

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フェデー」の意味・わかりやすい解説

フェデー
ふぇでー
Jacques Feyder
(1885―1948)

フランスの映画監督。本名J. Frédérix。7月21日ブリュッセル郊外のイクセルに生まれる。1930年代、フランス映画の黄金時代を築いた代表的監督の一人。青年時代、演劇を志して、1910年パリに出る。俳優となり、1916年映画監督に転じた。女優フランソアーズ・ロゼーと結婚し、このコンビは生涯続いた。フェデーが名をなした第一作は1921年に発表した『女郎蜘蛛(ぐも)』である。続いて『雪崩(なだれ)』(1923)、『面影』(1924)、『テレーズ・ラカン』(1928)で、独自の詩的リアリズムを完成した。トーキー時代の第一作『外人部隊』(1934)は、北アフリカの外人部隊のうらぶれた生活をリアルにまた情緒を込めて描いた佳作であった。だがフェデーの名を国際的にも広く高めた最初の傑作は『ミモザ館』(1935)である。これは、ロゼー扮する南フランスのペンション女将の、養子に対する恋の悲しさを主題とし、詩的リアリズムの極致をみせた。これに対して『女だけの都』(1935)は彼の一世一代の傑作であり、ベルギーの都市に侵入した軍隊を市長夫人(ロゼー)ら女たちだけであしらい無事に通過させたという愉快な作品。その後、イギリスでの作品『鎧(よろい)なき騎士』(1937)を除き、作品に恵まれず、1948年5月25日スイスで持病の結核のため死んだ。

[飯島 正]

資料 監督作品一覧

女郎蜘蛛 L'Atlantide(1921)
雪崩 Visages d'enfants(1923)
面影 L'images(1924)
カルメン Carmen(1926)
テレーズ・ラカン Thérèse Raquin(1928)
接吻 The Kiss(1929)
あけぼの Daybreak(1931)
印度の寵児 Son of India(1931)
外人部隊 Le grand jeu(1934)
ミモザ館 Pension Mimosas(1935)
女だけの都 La kermesse héroïque(1935)
鎧なき騎士 Knight Without Armour(1937)
旅する人々 Les gens du voyage(1938)
宝石館 Macadam(1946)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェデー」の意味・わかりやすい解説

フェデー
Feyder, Jacques

[生]1888.7.21. イグゼル
[没]1948.5.25. ジュネーブ
フランスの映画監督。 P.ブノワの小説の映画化『女郎蜘蛛』L'Atlantide (1921) で注目される。『ミモザ館』 Pension Mimosas (34) ,『外人部隊』 Le Grand Jeu (35) ,『女だけの都』 La Kermesse héroïque (35) は,1930年代フランスを代表する名作。

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フェデー

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