プレミアム(その他表記)premium

翻訳|premium

デジタル大辞泉 「プレミアム」の意味・読み・例文・類語

プレミアム(premium)

オプション取引において、権利の価格。オプション料。
額面株式が額面金額以上の価額で発行されたときの超過額。額面株式は平成13年(2001)の商法改正により廃止。
被買収企業の買収価格と純資産との差額暖簾のれん代。
入場券などの、正規の料金の上に加えられる割増金プレミア。「プレミアムがつく」
商品につける景品懸賞の賞品。プレミア。「プレミアムセール」
(形容詞的に用いて)高級な。上等な。「プレミアムビール」
打歩うちぶ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「プレミアム」の意味・読み・例文・類語

プレミアム

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] premium )
  2. 入場券や記念切手などを売買するとき、売り出し価格の上に加えられる割増金。また、俗に、手に入れにくい入場券などが、闇で取引される際の値上がり分。プレミア。
    1. [初出の実例]「彼が目を通した考課状なら、プレミヤムが附くと云はれた」(出典:太陽のない街(1929)〈徳永直〉対峙する陣営)
  3. 商品につける景品や、懸賞の賞品など。比喩的に用いて、特別の恩恵。プレミア。
    1. [初出の実例]「門限に一時間のプレミアムが付せられ」(出典:若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上)
  4. 株式や債券などの額面超過額。
    1. [初出の実例]「国家の経綸よりも、一飛プレミヤムを生ずる新会社新株式の製造に熱中するもの」(出典:東京朝日新聞‐明治四〇年(1907)一二月三一日)
  5. 保険料。保険掛け金。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「プレミアム」の意味・わかりやすい解説

プレミアム
premium

一般的には割増金のことを意味し,打歩(うちぶ)ともいう。この言葉は外国為替,株式市場,保険,商業のそれぞれの分野で使われている。外国為替用語としては,先物為替相場について,先物相場直物相場より高いときのことをプレミアム(為替プレミアム)という。たとえば直物相場が1ドル=121.10円で6ヵ月ものの先物相場が1ドル=125.20円のときドルは円に対して4円10銭のプレミアムという。株式市場用語としては,株式の時価が額面価格より高い場合,その超過部分をプレミアムという。また新株を発行する際,額面よりも高い価格で発行することをプレミアム発行という。このとき発行価格(増資払込金)と額面価格との差額を増資プレミアムという。保険用語としては保険料のことをいい,商業用語としては景品のことを意味する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレミアム」の意味・わかりやすい解説

プレミアム
ぷれみあむ
premium

額面や契約金額以上に払う割増金で、打ち歩(うちぶ)ともいう。券面額以上で証券を発行すれば、プレミアム付き発行または打ち歩発行という。株式の時価発行はその一例である。株価が額面を上回っているとき、その差額をプレミアムという。商品やサービスの購入を誘引するため、購買に付随して経済上の利益を提供するような販売政策を、プレミアム政策という。景品付き販売はその一例である。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プレミアム」の意味・わかりやすい解説

プレミアム
Prämie; premium

一般には割増金,景品,賞金手数料などをいう。打歩(うちぶ)ともいう。
(1) 2種類の同一額面の通貨価値の差額のこと。たとえば一国内の金属貨幣紙幣が同一額面であるにもかかわらず,前者のほうが後者よりも流通価値が高くなったときに,前者にプレミアムがついた,という。
(2) 外国為替相場について,直物相場に対して先物相場のほうが邦貨建てで高いときにプレミアム,逆に安いときにディスカウントという。
なお,プレミアムという語は保険料の意味にも使用される。また,消費者や販売店に対して販売促進を目的として提供される報償インセンティブ)の意味でも使われる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

流通用語辞典 「プレミアム」の解説

プレミアム【premium】

買い手の製品もしくはサービスの購入を刺激するため、当該製品もしくはサービスを購入額にリンクさせて提供する活動で、販売促進策のひとつ。購入を誘引するために行う景品つき販売の景品のこと。値引き、割増無料(いわゆる「おまけ」)は、プレミアムの概念に含まない。本来の意味は、報酬、賞与、割増金。

出典 (株)ジェリコ・コンサルティング流通用語辞典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「プレミアム」の解説

プレミアム

モンデリーズ・インターナショナルが販売するクラッカー。1876年、アメリカの食品メーカー、ナビスコ(現・モンデリーズ・インターナショナルの子会社)が発売。日本では長くヤマザキナビスコが製造・販売を行っていたが、2016年ライセンス契約の終了に伴いモンデリーズ・ジャパンに変更された。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

百科事典マイペディア 「プレミアム」の意味・わかりやすい解説

プレミアム

一般に割増金,手数料,権利金などの意。会社法上は額面株式が額面以上の価額で発行された場合の額面超過額をいい,打歩(うちぶ),株式発行差金とも。株主の出資したもので,資本に準じるから,資本準備金として積み立てることを要する。なお保険料の意にも用いられる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブランド用語集 「プレミアム」の解説

プレミアム

プレミアムとは割増価格のことをいう。または、製品購入のインセンティブとして無料ないし低価格で提供される景品のことをいう。

出典 (株)トライベック・ブランド戦略研究所ブランド用語集について 情報

FX用語集 「プレミアム」の解説

プレミアム

先渡しレートが割増になること。【←→ディスカウント】オプション取引ではオプション料のことをプレミアムと呼びます。

出典 (株)外為どっとコムFX用語集について 情報

株式公開用語辞典 「プレミアム」の解説

プレミアム

権利売買をするオプション取引において、その権利に対しつけられる価格のことをプレミアムという。

出典 株式公開支援専門会社(株)イーコンサルタント株式公開用語辞典について 情報

会計用語キーワード辞典 「プレミアム」の解説

プレミアム

権利売買をするオプション取引において、その権利に対してつけられる価格のことです。

出典 (株)シクミカ:運営「会計用語キーワード辞典」会計用語キーワード辞典について 情報

損害保険用語集 「プレミアム」の解説

プレミアム

『保険料』のことをいいます。

出典 自動車保険・医療保険のソニー損保損害保険用語集について 情報

世界大百科事典(旧版)内のプレミアムの言及

【為替プレミアム】より

…通常,先物為替相場に関して,外貨の先物相場がその直物(じきもの)相場より価値が高い場合をプレミアムpremium(打歩)といい,その逆をディスカウントdiscount(割引)という。また,両者の為替相場が同一である場合は,直先(じきさき)フラットflat,パーparあるいはイーブンevenという。…

※「プレミアム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android