ベルシェ(読み)べるしぇ(英語表記)Giovanni Berchet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベルシェ」の意味・わかりやすい解説

ベルシェ
Berchet, Giovanni

[生]1783.12.23. ミラノ
[没]1851.12.23. トリノ
イタリア詩人。 A.マンゾーニに次ぐロンバルディア地方のロマン主義文学の提唱者。 G.パリーニに学び,モンティやフォスコロ,マンゾーニと親交を結んだ。ロマン派の機関誌『コンチリアトーレ』の同人となり,愛国精神と独立を唱え,反オーストリア運動に参加し (1821) ,ベルギーやフランスに亡命主著『パルガの亡命者』I profughi di Parga (21) 。

ベルシェ
Bölsche, Wilhelm

[生]1861.1.2. ケルン
[没]1939.8.31. オーバーシュライバーハウ
ドイツの作家,自然哲学者ダーウィンヘッケルに影響された世界観に基づく詩論『詩の自然科学的原理』 Die naturwissenschaftlichen Grundlagen der Poesie (1887) を発表,自然主義理論の発展に寄与した。また著作を通じて自然科学の大衆化に努力した。『自然における愛の生活』 Das Liebesleben in der Natur (98~1902) など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルシェ」の意味・わかりやすい解説

ベルシェ
べるしぇ
Giovanni Berchet
(1783―1851)

イタリアの詩人。グレーやシラー翻訳を通じてロマン主義文学に接し、さらにスタール夫人の影響を強く受けた。イタリアにおけるもっとも優れたロマン主義文学宣言ともいうべき『グリゾストモが息子に宛(あ)てたふざけ半分の手紙』(1816)を発表し、古典主義文学の排除を訴え、詩は民衆のなかに根を置くべきであると主張した。ほかに『プラガの亡命者』(1821)、『幻想』(1829)などがある。

[川名公平]

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