ホワイトカラーエグゼンプション(読み)ほわいとからーえぐぜんぷしょん

共同通信ニュース用語解説 の解説

ホワイトカラー・エグゼンプション

労働基準法原則として1日8時間、週40時間を超える労働に対し残業代を支払うよう義務付けているが、この規制一定要件を満たす人に適用しない制度安倍政権は年収1千万円以上で、職務範囲が明確で高度な職業能力を持つ人を対象に制度を導入することを成長戦略に盛り込んだ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ホワイトカラー・エグゼンプション
ほわいとからーえぐぜんぷしょん

ホワイトカラーとよばれるおもに事務作業に携わる労働者に対して、労働時間規制などを適用除外する制度のこと。一般的には、労働時間で成果をはかることがむずかしい企画業務などにおいて、自己責任で労働時間を調整し、効率的に仕事をこなしてもらうことを目的としている。

 日本では2006年(平成18)末から2007年初めに、厚生労働省審議会などにおいて、法律による制度の導入が議論された。日本の労働基準法は労働時間の上限を1日8時間、週40時間と定め、これを超えると、企業は残業代を支払う必要がある。ホワイトカラー・エグゼンプションの対象となった社員はこのような規制の対象外となる。厚生労働省は、年収900万円以上、上司から仕事の進め方の指示を受けないなどの条件を満たす労働者だけを制度の対象にしようとしたが、この法案は「残業代ゼロ法案」と報道されたため、各界反発が広がり、法案の国会提出は見送られた。

[編集部]

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人材マネジメント用語集 の解説

ホワイトカラーエグゼンプション

・ホワイトカラーエグゼンプションとは、従来の管理監督者に加え、仕事や時間管理において自己裁量の高いホワイトカラー労働者に対し、労働時間等規制を適用免除することを指す。すなわち、ホワイトカラー全員を裁量労働制のようにみなす仕組み、及びその制度のことを言い、2008年度に施行される見込みとなっている制度。
・従来の労働基準法等の労働諸法は、いわゆる工場等の労働者を保護する観点によって整備されてきたもので、専門型裁量労働制の適用者や一定の条件(一定年収を超える等)を満たす労働者であれば、労使協定を結ぶ等して時間管理のエグゼンプト(適用除外)を行えるというもの。しかし、制度が施行されれば長時間労働を助長してしまうといった危惧があり、労働者保護の観点から反対意見も聞かれる。

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人事労務用語辞典 の解説

ホワイトカラーエグゼンプション

アメリカの労働時間制度において、一定の要件(職種・職務や賃金水準)を満たすホワイトカラー労働者を労働時間規制の適用除外(exempt)とする制度。日本でも導入が検討されています。
(2005/12/26掲載)

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

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