ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワクスマン」の意味・わかりやすい解説
ワクスマン
Waksman, Selman Abraham
[没]1973.8.16. マサチューセッツ,ハイアニス
ロシア生れのアメリカの微生物学者。 1910年アメリカに移住し,16年に帰化。ラトガース大学で農学を,カリフォルニア大学で生化学を学んだ。 30年ラトガース大学土壌微生物学教授。 49年ラトガース微生物研究所所長。放線菌を広範に研究中,40年にグラム陽性菌だけでなく陰性菌にも有効な抗菌性物質のアクチノマイシンを抽出した。その3年後にアクチノマイシンより毒性が低く,結核菌に有効なストレプトマイシンを発見,その功績により 52年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。抗生物質という用語は 41年に彼が案出したものである。 49年にネオマイシン (フラジオマイシン) の抽出にも成功。
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